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![]() 2014年12月20日(土)から 23日(火/祝日)の3日間、 3つの研修会を開催しました。 1日目は、 12月20日(土)の アクションクッキング。 テーマは、 「大豆、大好きレパートリー」。 (主催 食コーチングプログラムス 会場 影山なお子オフィス 時間 午後1時~4時 講師 影山なお子) ![]() 2日目は、 12月21日(日)の 食コーチング第16期入門研修4回シリーズの第3回。 (主催 食コーチングプログラムス 会場 関内ホール 時間 10時30分~午後5時30分 講師 影山なお子) ![]() 3日目は、 12月23日(火/祝日)の 「栄養士・健康支援者のための身だしなみセミナー ――カジュアルからお出かけ着、私だけの香り、演出方法まで。 ちょっと寒いウィンターシーズンを温かく――」。 (主催 食コーチングプログラムス 会場 イギリス館 時間 10時30分~午後5時 講師 影山なお子 アドバイザー 大橋禄郎先生)。 それぞれ開催したセミナーを 以下、ふり返ってみたいと思います。 ![]() 1.アクションクッキング これまでも大豆をテーマにした アクションクッキングは開催しています。 今回は、豆腐、味噌にしぼり、 日本における豆腐の歴史、 そしてお隣り、韓国での豆腐や納豆の 食べ方などもご紹介させていただきました。 江戸の食文化に詳しい、 女子栄養大学教授、 島崎とみ子先生によると、 豆腐は、江戸時代の人々にたいへん親しまれており、 よく食された食品とのこと。 ![]() 江戸後期に作られた庶民に人気の おかずランキング、『おかず番付』では、 「精進」の部で、 豆腐を使った料理が 上位を占めていたそうです。 興味深いことに、 当時も、いまでいう「商品券」にあたる 「切手」という名前のものが 贈答用として発行されていたそうです。 豆腐切手、すし切手、酒切手、 そば切手、まんじゅう切手……。 これらの共通する特徴は、 品質の劣化が早い食品に 使われていた、という点。 ![]() セッションでは、 今日に至る豆腐の歴史をお伝えしながら 豆腐づくしのお料理を ご紹介させていただきました。 アクションクッキングのメニューは、 1.ウェルカムドリンク ホットレモネード(広島瀬戸田のレモン使用) 2.常備菜味噌 3.納豆チゲ(常備菜味噌使用) 4.珠光(じゅこう)飯 5.コングクス 6.デザート 甘酒プリン ![]() ![]() 2.食コーチング第16期入門研修パート③/<全4回> 4回シリーズのうち、今回は3回目。 今回初めてご聴講された方もおられるなど、 毎回、少しずつ顔ぶれも変わるので みなさまのご意見、 ご感想も多様で参考になります。 第5期を修了し、 今回初めてご聴講された行政に勤務するYさん。 「研修を修了してから何年経っても 聴講できるシステムがあるのはありがたいです」。 ![]() 第1期を修了し、 現在特定保健指導を請け負う 会社に所属されるKさん。 「何度も聴講しているにも関わらず、 実践で即答してしまい失敗することがあります。 でも、そんなとき、 それを失敗だと思えた自分が 成長した……と実感します」。 ![]() 3回目に当たる今回の研修では、 次の3つの柱に従って進めました。 ①公的な場面での立ち居振る舞いのバリエーション。 病院や組織以外でおこなう食事相談の場合。 家庭に出向いておこなう食事相談の場合、 着ていく服はどうするか、 訪問先でお茶をすすめられたらどうするか、 訪問先の化粧室をお借りする場合……などなど。 もちろん、所属する組織によって方針に 沿うのが基本ですが、 その方針がない……ということも 実際は多くあるようです。 その他、 企業に出向いての食事相談の場合。 アポイントはどうするか。 出向いた先で、コートなどの アウターはどこで脱ぐのがよいのか、 応接室に通されたらどこに座るか、 エレベーターでの所作、 タクシーの乗り方などなど。 ![]() また、 電話での食事相談を担当する場合に 気をつけたい8つのことを 中心に事例を紹介しながら お伝えしました。 ②栄養士・健康支援者が ますます輝くためのセルフチェックでは、 まず冒頭に、 「人を輝かせないひとこと」という 実際にあったNG事例を紹介した後、 仕事関係、人間関係、ライフスタイル、 健康管理、しぐさ・身だしなみという 5つの分野から50項目のチェックを していただきました。 ![]() ちなみに、 「人を輝かせることのない」ひと言とは……。 ★友人や知人に「太った?」「やせた?」 「きゃしゃ」など体型に関して自分の主観を伝える。 ★「顔色が悪いね」「疲れてない?」 「忙しすぎじゃない?」「ふけた?」などの指摘。 ★衣服を新調した人に「お金、大丈夫?」 「お金があっていいわね」。 ★「私のときもそうだった」「私は50歳だけど・・・」 「みなさんお若いんでしょ?」 「74歳にしては頑張っています」などと、 話題が年齢に関することが多い……などなど。 ![]() その他は「問いかけ」についてのレクチャー および演習3問。 入門編では、 3つの問いかけを確実にマスターすることを 目指します。 その後、スキルアップセミナーで 「問いかけ」100本ノックとしてスキルアップ していただいています。 16期研修生の方だけではなく、 第1期~第15期の方々が 聴講されることで、 以前とはまた違った視点で お伝えするようにすることを 私自身気をつけています。 3.「栄養士・健康支援者のための身だしなみセミナー」 ![]() このテーマでおこなうのは3回目です。 ご参加いただいた方の中には、 「香りについて知りたくて」と おっしゃる方もいらっしゃっることから、 今回は、実際にショップに行って、 その場でレクチャーさせていただくという こともおこないました。 ![]() 身だしなみセミナーというタイトルだからでしょうか。 「どんな服装で行けばよいですか」と お尋ねになる方が少なからずおられます。 ![]() 今回は、 「12月23日に横浜の元町で開催するということ、 場所は港の見える丘公園にあるイギリス館で 開催するということ、 ランチタイムは、元町を歩くこともある」 そんな情報だけをご提供し、 ご自分で選んでいらしてくださいと ご案内しました。 身だしなみセミナーでは、 「なぜその服を選んできたか」という プレゼンテーションもご自身で おこなっていただきます。 参加者の方のプレゼンテーションは 2種類に分かれます。 ![]() ![]() 1つは、 自分ではいいと思うのだけれど、 これでいいかどうか教えてほしいという すこし不安ぎみにおっしゃる方。 もう一方は、 服、バッグ、小物(ストール)などの 色や形に関する コーディネートまで自信を持って プレゼンテーションされる方。 ![]() ![]() 日常の生活では、 「あしたこれを着ていこう」と決めるのは、 誰かの指示によるわけではなく、 その時点での限られた情報から 自己判断するのが一般的でしょう。 誰かに「きょうの衣服のコンセプトは?」と 聞かれるなどして、 その理由を伝えることはまずありません。 が、ご本人の意志とは関係なく、 その服装が第3者に 一定のメッセージを伝えることは 食コーチング研修では 「非言語コミュニケーション」の 大事な要素の1つとして お伝えしています。 ![]() 今回の身だしなみセミナーでは、 「わたしのスタンダードを見つける」ことを テーマにお示ししました。 あした、何を着ていこうか、 着るものがない…… などと迷う傾向のある人は もしかすると、 自分スタンダードが決まっていないかもしれません。 ![]() もちろん、 スタンダードは1つとは限りません。 どこに着ていくのか、 いつ(午前、午後、夜間)着ていくのか、 どのような集まりなのか……などによっても それぞれスタンダードはちがいます。 ![]() 航空会社のユニフォームでいえば、 ANAらしいユニフォーム、 JALらしいユニフォームがあるように、 それぞれのスタンダードがあることで 顧客はそれぞれのカラーで それぞれの組織を認識することができます。 ![]() もちろん、仕事をしているときだけが スタンダードを求められるのではなく、 プライベートにおよぶまで、 自分が選ぶ衣服が なんらかのメッセージを与えていることに われわれ栄養士も、 敏感になってもよいのではないかと思います。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 寒いから、暑いからだけで 衣服を選ぶのではなく、 「私らしいスタイル」 「その場で輝くコーディネート」ができるようになると、 人生が100倍楽しくなる……、 アドバイザーの大橋禄郎先生と お目にかかるたびに思うのです。 ![]() さて、今回は 自分のクローゼットの中を 点検し、いま手持ちの服が どの傾向にあるのか、 そして今後何を強化すればよいのかを 円グラフにしてお示ししました。 (縦ライン フォーマル→→カジュアル 横ライン やわらかめ→→かため) ![]() 食にも「物差し」があるように、 衣服にも「物差し」があったほうが 何が足りていて、 何を買い足せばよいか、 ということが より明確になるように思います。 ![]() 現に、 元町ブティックを構えて40年以上 という店主は、 こんな話をされています。 「着ていく服がないという人の共通点は いま持っているものと同じような服を 買ってしまうから…… ということもあると思うんですよ」と。 ![]() 服選びにも癖がありますし、 「無難に」「手堅く」という価値観が、 変化や飛躍のチャンスを奪っている、 ということがあるでしょう。 ![]() ![]() ![]() アドバイザーの大橋先生が 身だしなみ初心者の人は、 「テーマカラーを1つ決めてもよいのでは?」と 指摘されます。 ![]() ![]() 好きだから……と毎回毎回 いろいろの色を着るよりは、 「私はオレンジを差色にする」 「私は黄色を差色にする」などと 決めることで、 統一感が出てくるのでは? と。 ![]() 確かに、私自身、 10年くらい前までは 「私のテーマカラーはオレンジ」と決めていました。 バッグ、小物、ストール……にいたるまで オレンジ色を購入。 ![]() そうすることで、 モチベーションが上がり、 また、オレンジの差し色になる色を選ぶことで コーディネートしやすくなっていたように思います。 ![]() 今回の身だしなみセミナーは、 講義型ではありましたが、 ランチに出かけた 「バーニーズ ニューヨーク 横浜」で お洋服選びをしたり、 香水売り場では、 世間で人気のある 「誰からも好まれるといわれる香水」 「人気の香水」 「日本で一番売れている各社の香水」などなど、 実物を手にご説明させていただきました。 ![]() 「香りをつけない女に未来はない」という ココ・シャネルのコトバが有名です。 ![]() シャンプー、リンス、整髪剤、 洗剤、柔軟剤、消臭剤、 石鹸、ルームフレグランス、 キャンドル、アロマ、 ハンドクリーム……などなど、 私たちの暮らしは、 「香水」はつけないという人でも 無意識のうちに、 いろいろの香りに包まれていることがあります。 ![]() 高齢者福祉施設に勤務する栄養士さんが 80代の女性の入居者の方が いつも香水をしておられることを お話してくれたことがあります。 その理由をたずねると、 「みなさんにお世話になって申しわけないから」と おっしゃっていたそうです。 ![]() 高齢になってから そうした対策をされていたわけではなく、 以前から 香りを身にまとうことを 生活習慣にされていたからできる 身だしなみなのでしょう。 ![]() 私たち栄養士は それぞれの職場では 無香料が求められることが多い職業 ではありますが、 1日24時間のうち、 アフターシックスを含めた プライベートの時間もあるわけですから 香りも身にまとう装いの1つとして、 楽しみたいと思います。 ![]() 6年前の9月に、 横浜で第1回を開催した身だしなみセミナー。 その1回目から大橋先生には アドバイザーとして来ていただいています。 ![]() その大橋先生のお話で 印象に残ったことを2つご紹介させていただきます。 ![]() 参加者のお1人が 「冠婚葬祭のときは気をつけます」という お話をされたときに、 先生が 「冠婚葬祭は日常の一部です」とおっしゃったひとこと。 日常の生活の他に、冠婚葬祭があるわけではなく、 日常がすべてイベントであるというお話は はっとさせられました。 2つめのお話は、 大橋先生が『栄養と料理』の編集長時代、 校正の段階でできあがった原稿をチェックするとき、 「いつも、センスのよいページと、 そうでないページがある。 だいたいがセンスのよいページは センスのよい人が担当しており、 そうではないページは そうではない人が担当している」とのこと。 ![]() このお話は、 何回かお聞きしているのですが 毎回強く私の心に響いています。 今年最後の 食コーチング研修、 身だしなみセミナーが終わりました。 ![]() 身だしなみセミナーの会場はイギリス館。 恋人たちや家族連れでにぎわうイギリス館の 一角を、身だしなみセミナーで 熱く、熱く、語り合った休日となりました。 ![]() ![]() ▲
by palmarosaK
| 2014-12-25 17:53
| アクションクッキング
![]() 2014年12月13日(土)、14日(日)の両日、 横浜で2つの研修会を開催しました。 1日目は、10時~午後5時まで パルマローザ主催の 「栄養士・健康支援者のための輪読会」。 ―食の物差し、「四群点数法」を自分のものにする ―というテーマ。 アドバイザーは、いつものように 大橋禄郎先生にお願いしました。 (会場 横浜技能文化会館) ![]() 2日目は、食コーチングプログラムス主催の ≪食ジム≫第29回。 テーマは、「栄養士・健康支援者が 生涯現役を貫くためのアクションプラン。」 座長は、大橋禄郎先生。(会場 関内ホール) ![]() 1日目の輪読会では、 数ある「食の物差し」の中から 「四群点数法」をとりあげて 13ページにわたるテキストを 大橋先生のご指導のもと、読み進めていきました。 「何をどれだけ食べるか」という話を 魅力的に話す必要に迫られている 栄養士・健康支援者ですが、 実際には「食事の物差し」について じっくり学ぶ場所がない、 というのがみなさまの実状とのこと。 「四群点数法」創設者・香川綾先生が 女子栄養大学学長として お元気に活動されておられた当時、 書籍編集者として、また『栄養と料理』編集長として 香川先生の近くにおられ、 会議や取材で先生からお話を聞いたり、 四群点数法の普及に関して、 香川先生とお話し合いをしたりしたのが大橋先生。 ![]() 大橋先生によると、 香川先生が体系化を進めておられた当時の「四群点数法」には、 情熱やリアリティが感じられ、 解説もわかりやすく、温かかったとか。 そういう事情もあって、 今回、ご用意いただいたテキストの大半は、 香川先生がお話になり、 大橋先生がまとめた『アルカリ性食品の効用』という、 いまは絶版となっている本から引用された 「四群点数法」の解説の文章。 (上記の本は、書名とは異なり、 アルカリ性食品に偏ることを戒める内容) ![]() いつものように、たくさんある資料を 参加者が順にひと区切りずつ読み、 適宜、先生の注釈が入ります。 現在の「四群点数法」のカタチにまで 体系化される前には、「魚(うお)1、豆1、野菜4」という フレーズで普及させていたそうです。 昭和の初期のことですから、 食事の物差しはほとんどなく、 このフレーズは、一部の人には指針になったようです。 ![]() その後、昭和30年代に入って、 「四つの食品群」へと発展し、 さらに昭和40年代に入ると、 1点80キロカロリーという単位で 栄養量とエネルギーのバランスを図る発想が生まれ、 「四群点数法」と命名されて今日に至ります。 「香川式食事法」というネーミングもありましたが、 個人名を冠することのデメリットについて、 大橋先生が関係者に力説された経緯についても、 今回、輪読会の中でご披露いただきました。 (出版部に属した、同大学の卒業生の管理職は、 香川先生への尊敬の念から、 「香川式」に愛着があったとか) 「食品成分表」に収載されている全食品が 第一群、第二群、第三群、第四群に分類され、 100グラム単位ではなく、 1点80キロカロリー当たりの重量を示した、 『1点80キロカロリー成分表』が生まれました。 ![]() つまり、世界中のどんな食材でも、 栄養的には4つのグループのどこかに収まり、 かつ、80キロカロリー当たりの重量を 把握または推測できる、という物差しが生まれました。 世の中には、 ほかにもいくつかの「食の物差し」があるけれど、 健康人、病気の人が共用できて、 質と量のコントロールが同時にできる「物差し」は ほとんどない、と大橋先生。 ![]() ちなみに、 牛乳と卵のグループを「1群」と書くのは誤り。 「第一群」と書くのが正しい表記法なのだそうです。 「第」は英語の「The」に当たることば。 「第一人者」「第一課」「The boy」のように、 限定または特定した人や グループ指すときにつけるもの。 ![]() 戦後、スキムミルクが配給されたことで、 子どもたちの健康状態がよくなっていくのを 目の当たりにされた香川綾先生は、 日本人が常食していなかった卵と牛乳を ほかの群に優先させて、 「第一群」に収めた、とお聞きしました。 ![]() 戦争から69年経った今も、 日本人は、卵、乳製品がとれていないことを 綾先生がお知りになられたら驚き、 私たち栄養士を叱咤されるのではないでしょうか。 群別の話で印象に残ったのは、 「第三群」の野菜、果物、海藻、きのこ類のところで、 大橋先生が、 「野菜350gをとっている家庭って、どんな家庭でしょうか」 と、お尋ねになられたこと。 ![]() 何人かの方が答えておられましたが、 先生の解釈は、まず、 1日350gの野菜を家族分だけ 冷蔵庫にストックしておこうと思うと、 食事計画、買い物計画をちゃんとする必要があり、 食事作りの本気度が試される、とのこと。 それを毎日食べるには、 下ごしらえをしたり、いろいろに調理したりと 時間も労力も必要になる。 根菜などは加熱時間がかかる。 家じゅうに野菜の香りや湯気が立ち込める。 家族は、そのにおいで食事が近いことを知る。 ![]() それは、円満な家庭の典型といってもよいほどの場面。 野菜は、350gとるという 栄養的な意味だけではなく、 家族を大事にする主婦またはお料理担当に モチベーションを与える食材としての意味もある、とのこと。 先生が『栄養と料理』の編集長時代から よく見てこられた摂食障害の人の食事は、 火を使っていない場合が多く、 見るからに冷たい内容であった、とのこと。 1点は80キロカロリーだから 「この重量を食べればよい」という単純な話ではなく、 個々人のライフスタイル、各家庭の温かさまでも推測できる、 ダイナミックな「食の物差し」でもある、 そういう視点を教えていただきました。 ![]() 先生のテキストを拝見していると、 昔出版された「食事の物差し」に関する本が 古びて見えるどころか、その解釈がいま私たちが 見たり、聞いたりしても新鮮に感じ、 ますます読み進めたくなるのでした。 世の中に食材の選び方、 食事の仕方に関する本は多いけれど、 「あれがいい」「これはいけない」などと 重箱の隅をつつくような各論が多い。 そこには量や頻度の概念がなく、 平均寿命や死因などの各種データとの関連も希薄。 「1日1食でいい」「肉を食べれば病気は治る」などの説は 何を根拠に生まれるのか。 それらは単なる自分流でしかない、 ガイドラインもない珍説であること 改めてよくわかります。 ![]() 学者たちの研究成果である 食事摂取基準をベースにし、 1日、1週間、1か月、 地域的には日本以外のどこででも活用できる 「食事の物差し」は、 「栄養バランス」を説く人が いつも頭に入れておく必要を感じました。 「食事の物差しを持たない人は、 量のコントロールができない、ややもすれば 食べ過ぎてしまう現代生活にあって ブレーキのない乗り物に乗ったようです」(香川 綾)。 テキストの中に示されていた一文です。 香川綾先生から、直接お話を お聞きしているように思えるひとときでした。 ![]() 2日目は「食ジム」。 「生涯現役を貫くためのアクションプラン」。 座長の大橋先生は 以下の内容で進行されました。 (今回から「司会」から「座長」に名称変更) ![]() 1.私の身近にいる「生涯現役」の人のご紹介。 2.「生涯現役」をどう定義するか。 3.「生涯現役」を続けている人には、 どんな共通点があるのか。 4.そもそも「生涯現役」ということに、 どんな意味があるのか。 5.私の生涯現役プラン、 「ちょっとだけよ!!」公開。 6.で、けっきょく、人は、どこへ向かって生きるのか。 7.「生涯現役」を貫くためのアクションプランとは? 「食ジム」も4年目に入り、 参加者の方々のご発言が 活発になってきたことが感じられます。 ![]() 「1」の項目では、全員が順番に発表。 職場の70代の同僚、 80代のボランティアの人、 趣味でご一緒されているリーダーの女性、 お菓子教室で教えておられる70代の先生、 夫の父で、ヨガの90代の先生、 元職場の75歳の医師、 58歳で亡くなられた同僚の先生……。 ![]() ここでは、仕事関係、仕事以外の ネットワークから該当する人を紹介されました。 ![]() 年代は、50代から90代とさまざま。 ![]() 座長の大橋先生は2人の方を発表されました。 お1人は、ダイビングを日本に普及させた 舘石 昭(たていし あきら)さん。 もうお1人は、大橋先生の大学生時代からの恩師、 芳賀 綏(はがやすし)先生。 ![]() 私は、4名あげました。 お1人は、日本でのミニシアターの先駆けとなられ、 良質な映画をご自分の目で見て選び、 日本に紹介された、高野悦子さん。 (10代の学生時代、高野さんが総支配人の 映画館でアルバイトを4年間していました) 2人目は、「きょうの料理」でご活躍中の 本多京子先生。管理栄養士。 日常の生活を栄養士の視点で 魅力的に演出されておられます。 (8年間ほど、ご自宅で開催されていた 料理教室やお勉強会に通っていました) 3人目は、香川 綾先生。 「食」で人の健康を生涯説き、 そのための学校をつくり、 その建学精神を貫き通し、 多くの卒業生を輩出しました。 4人目は、宗像伸子先生。 山王病院で栄養士としてのスタートを切られ、 数々のご本を執筆され、 講演、自身の料理教室運営 いまも忙しく過ごしておられる。 ![]() うれしかったことは、参加者ほぼ全員が ご自分の身近にお手本となる人を見つけておられた……ということ。 大橋先生は、生涯現役を以下のように定義してくださいました。 「職業、仕事、余暇活動などを通じて、 晩年まで社会的活動に参加する状態のこと。 その状態とは、気力、体力、 学力、技術力、指導力、組織力などの いずれか、またはすべての点で認められるような状態。」 ![]() 3番目の「生涯現役」を続けている人の共通点として、 以下のような意見が上がりました。 1.使命感を持っている。 2.情熱がある。 3.継続性がある。 4.表情が豊か。 5.求心力がある。 6.身だしなみがよい。 7.健康である。 ![]() 次に、「『生涯現役』ということに どんな意味があるのか。」という項目では、 社会的、個人的という2つの側面から >議論が進められました。 社会的には、 1.打ち込むものがあれば、病気の発症が遅くなる。 2.周囲の人の健康度を上げる。 モチベーションを上げる。 3.社会にその精神や技術、知識を伝えていく。 ![]() 一方、個人的には 1.健康寿命の伸延につながる。 2.充実感のある人生が送れる。 3.子どもや孫、親によい影響を与える。 「社会は個人の幸せのためにあるものではない。 むしろ、個人の努力が社会をよくする。 時代についてゆくのではなく、 時代が自分についてくる、という自負心で 晩年まで全力投球で行きたい。 ![]() たぶん、「生涯現役」は人生のサブ的目的。 いちばんの目的は、自分の楽しいこと、 人や社会に貢献することなどではないか。 そうしたモチベーションが、結果として、 その人を生涯現役にさせる」 ![]() 大橋先生が最後にまとめられたお言葉に、 深く参加者一同うなずきました。 2014年、1日目、2日目それぞれ パルマローザ主催「輪読会」、 食コーチングプログラムス主催「食ジム」 今年最後のセミナーが終わりました。 ![]() この日の横浜も寒風に襲われましたが、 2日間にわたる研修で心が温まり、 生涯現役への道をフットワークも軽く歩み続けるのでした。 大雪に見舞われた北陸へと 夜行バスでお帰りになる方も、 そのようなお気持ちであったのではないでしょうか。 ▲
by palmarosaK
| 2014-12-19 00:57
| 輪読会
![]() 2014年12月6日(土)、 ≪コミュニケーション研究会 ひろしま≫による、 初めての企画、 魅力的な「健康情報」を発信するための コミュニケーション強化セミナーに 参加しました。 このシリーズでのセミナーは、 大橋禄郎先生による文章コミュニケーションと、 私が担当する食コーチングとを 3か月ごとに交互に講義するもの。 ![]() 第1回は、文章力のテーマからスタート。 「健康情報を発信するのに、 文章力をどう生かせばよいか」。 ![]() ![]() 講師は、大橋先生 (大橋予暇研究所主宰/ ロッコム文章・編集塾主宰)。 ![]() 開催時間 11時~午後4時。 開催場所 中央森林公園研修室 ![]() 《コミュニケーション研究会ひろしま》は、 6年前、広島県栄養士会主催による 「食コーチング」シリーズ研修会に おいでいただいていた方々が発起人となって 立ち上げた栄養士・健康支援者のネットワーク。 ![]() ≪パルマローザ≫などが、 横浜で定期的に開催している コミュニケーションの研修会を 広島でも開催できないかと、 有志のみなさまがこのネットワークを 立ち上げられたとのこと。 ![]() こうしたネットワーク作りは 初めてとのことでしたので、 立ち上げるまでには、 何度もミーティングを重ね、 ようやくここにたどり着いたとか。 ![]() 主催者のお1人のことばが、心に残ります。 「今まで参加者の1人であった自分が いまは、主催者の1人になっている……。 7年前の自分だったら 考えられなかった」 ![]() この日は、43名の方々が、 各地から集まってこられました。 広島県以外には、 岡山県、九州は大分県からも!! パルマローザのメンバーは、 東京、神奈川、三重県、 岡山県、四国・香川県からの参加。 大橋先生のご講義が初めてという方が ほとんどの中、 43名全員が自己紹介からスタート。 ![]() マイクがなくても 肉声で大きな声で誰にでもわかりやすく 自己紹介するのも研修の大事な一部。 声の小さな人には、 大橋先生が注意されておられました。 自己紹介の中で、 「文章を書くことが苦手」と おっしゃる方がここでも 少なからずおられました。 しかし先生は、 「話すことも頭の中で文章を書くこと」と 持論をご披露されていました。 ![]() ![]() 文章には読み返しという段階があり、 相手に届くまでに時間的余裕があるので、 内的にチェックがしやすい。 そのため、日記やメモなど、 自分用に文章を書く習慣のある人は、 結果として、話す内容も正確で、 より質の高いものになる傾向がある、と。 ![]() 今回のテキストの中で 「なぜ、いま、栄養士、健康支援者 に文章力が求められるのか」について、 8つの理由をあげておられます。 ![]() その中の2つには、 1.パソコンにより、 文章表現の機会が飛躍的に広がった。 2.チームで仕事をする場合、 カルテや日報、伝言カードなどにすばやく 正確に記入する機会が増えた。 ということもあげられていました。 ![]() 研修中は大橋先生からは、 ちょっぴり厳しいご意見も。 ![]() 「大事なメールを送っても、 郵便で写真を送っても返事がない人がいる。 そういう人が、社会的な仕事をしたい、 生涯現役を貫きたい、 フリーの栄養士になりたい、 などと言っても無理。 ![]() 基本的なコミュニケーションができない人が 食事相談や健康相談や、 いろいろの人とコミュニケーションをとっていくことが できるわけがない」 ![]() 要は総合的なコミュニケーション力の問題。 「話すのは得意だけど書くのは苦手」 という人が少なくありませんが、 先生は、こういう発言をする人がいると、 ニヤッと笑って(苦笑して)、 首をかしげられます。 書くことは、 話すことの下支えにもなっている、とか。 ![]() 書く習慣があって、話すことに自信がある人と、 書く習慣がなくて、話すことに自信がある人とでは、 ご本人が感じている以上に、 質的に大きな差ができる場合が多い、 ということなのでしょう。 ![]() 昼食タイムや研修会終了後に、 ご参加いただいた方に お話をうかがってみたところ、 「先生のお話、すべてに 『そう、そう!!』と共感するところがあり、 うれしくなりました」 「栄養士の研修会で、 文章力を強化するものは今までなかったと思う」 「今まで文章に苦手意識があったものの、 なんの解決策もしてこなかった自分を痛感しました」 などなどのお声をお聞きしました。 ![]() ![]() 時間の経過とともに、 ご参加になられたみなさまの 表情がやわらかくなり、輝きを増すのが、 後ろから拝聴している私にまで伝わってきました。 ![]() 次回、広島で開催する ≪コミュニケーション研究会 ひろしま≫ 第2回は、3月8日(日)、 影山なお子が担当させていただきます。 ![]() 「健康をカタチにする」メークと身だしなみの基本。 「魅力的な話し方、問いかけ方ー『食コーチング』入門」。 ★開催時間 午前11時~午後4時まで。 ★会場 中央森林公園研修室 (広島空港から徒歩10分) ![]() 研修会が終わり、外に一歩出ると、 晴天なのに粉雪が舞っていました。 気を引き締めるのには、 ちょうどよい天候でした。 ![]() ▲
by palmarosaK
| 2014-12-08 18:24
| コミュニケーション研究会ひろしま
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