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![]() 「メリー・ポピンズ リターンズ」を みなとみらいの映画館で鑑賞しました。 ![]() エミリー・ブラントは、 2006年「プラダを着た悪魔」で 鬼編集長を演じた メリル・ストリープの秘書役を オーディションで得て、 その名前を世界中に知らしめた女優。 ![]() メリルストリープと再び 共演しているエミリー(メリー・ポピンズ)に会えて、 嬉しくなりました。 1964年に最初に公開された 「メリー・ポピンズ」。 (当時は、ジュリー・アンドリュースが主演) ![]() 「メリー・ポピンズ リターンズ」は、 バンクス家の危機を察知したかのように、 再び、メリー・ポピンズが空からやってくるのです。 あの姿で! ![]() 1934年ロンドン。 イギリス上流階級では、 「ナニー」とよばれる 子どもたちの教育係が住み込みでいることが 富裕層の証でもあり、ステータス。 ![]() 銀行の頭取に自宅を奪われてしまうかも……という危機を 子どもたちの奮闘、そして メリー・ポピンズと仲間たち (ガス灯の点灯夫として働くジャックたち)が 協力し、一家の一大事を切り抜けていくという物語。 ![]() 昨年、最愛のママを亡くし、 落ち込んでいます。 「ママに会いたい」と……。 ![]() おとなであるパパには言いません。 なぜなら、 パパを悲しませたくないから。 ![]() メリー・ポピンズは 子守唄を聞かせるのです。 ![]() いま、そこに、その人がいないだけ……」と。 ![]() 悲しい事実を、 ものごとをちがった角度から その事実を聞くことで、 子どもたちの表情が 変わってくることを 観客は見逃しません。 ![]() 星やお月様を見て 「ママが見守ってくれている……」と、 安心する子どもたち……。 ![]() メリー・ポピンズが仕掛けた お風呂が楽しくなる魔法にかかると、 お風呂に飛び込むと、それが海の中に大変身! https://www.disney.co.jp/movie/marypoppins-returns/video.html ![]() 沈没船の横でメリー・ポピンズと子どもたちが 楽しそうに泳いでいたり、 魚たちと一緒に泳ぐシーンは、 誰もが、 「私もお風呂に入りたい! 楽しそう!」 ときっと思うはず。 ![]() ![]() おとなである パパに報告をする子どもたち。 ![]() ![]() ![]() ![]() 「そんなわけ、あるはずがない! くだらないことを教えないで。ポピンズ」 ![]() ポピンズは、 「かしこまりました」と 淡々と言い残して子どもたちを寝かしつける。 ![]() 子どものころの純粋な気持ちを忘れかけた おとなのための物語なのだと感じます。 ![]() おとなからは見えない……。 ![]() 子どもたちは、 ママがたいせつにしていた陶器 ロイヤルドルトンの壺を 売ろうとし……。 兄弟で小競り合いをしているうちに、 壺が割れてしまう……。 ![]() 怒らず、冷静に、 「じゃあ、直しましょう」と、 陶器の世界に子どもたちを連れ込んでしまい、 その世界で、絵を修理しようとする。 ![]() ハプニングと感じたことでさえ、 わくわくさせてしまう!! ポピンズは、 一家に1人は欲しい存在! ![]() 「修理屋」のトプシー。 「第2水曜日だけは来ないで!」 という、謎のオカルトチックな女性。 ![]() 第2水曜日は、 毎月、ものごとが逆さまになってしまうから。 現にトプシーの家は、 その日すべてが逆さまになってしまう。 ![]() なぜ、逆さまになるのかをすぐに理解するのです。 ![]() 異なった解釈ができる」というように。 ![]() メリー・ポピンズの相棒は、 えんとつ掃除夫の「バート」で 世界中にその名を知らしめた ディック・ヴァン・ダイク。 54年ぶりの続編のこの映画にも、カメオ出演。 撮影当時93歳!! ![]() 自らディズニーに直訴し、 「どんな役でもいいから出演したい」 と、切望したとニュースで知りました。 ![]() 「引退なんて、僕の人生にない!」 と、あるインタビュー記事に載っていた彼の言葉に 多くの人が勇気づけられたのではないでしょうか。 ![]() 上述のディックに続き、 アンジェラ・ランズベリーの登場に 一同興奮したと、その様子が パンフレットでつづられています。 ![]() 日本では、 「ジェシカおばさんの事件簿」や 「美女と野獣」のポット夫人の声でも有名。 旧くは、 イングリッド・バーグマン主役の 「ガス灯」にも出演していたそう。 ![]() この映画のクライマックスである 風船売りのおばさまを演じているところにも イギリス人にとって 「なんとぜいたくな配役!」 なのだと、感じさせられるのでしょう。 ![]() みんな空に舞い上がる……。 そして、 問題を解決した メリー・ポピンズも みんなの知らないうちに、 空に帰っている……。 ![]() 誰かの メリー・ポピンズのような存在でいられるかしら……。 ![]() 「メリー・ポピンズ」鑑賞は、 そんな気持ちにさせてくれた映画でした。 ![]() 「マンマ・ミーア」の映画で出演している役者陣と 久しぶりに再会できたことも、 嬉しい映画タイムとなりました。 ![]() 「メリー・ポピンズ リターンズ」。 メリー・ポピンズの魔法に しばらく浸っていたいと思います。 ![]() ▲
by palmarosaK
| 2019-02-04 13:50
| 映画鑑賞
![]() 銀座和光裏の映画館で、 「あなたの旅立ち綴ります」 (原題 『The Last Word』) という映画を観ました。 主人公は、 シャーリー・マクレーン演じる、 広告業界で成功をおさめた女性、 81歳のハリエット・ローラー、 そして、 アマンダ・セイフライト演じる、 新聞社で訃報記事担当の若手新聞記者、 アン・シャーマン。 ![]() 「自分が死んだら、 どんなふうに新聞に書かれるのか」と 本気で心配するハリエットが、 事前に、訃報記事の依頼をすることから 物語はスタートします。 ハリエットの依頼を受けたアンは、 ハリエットから受け取った交流者リストにそって、 次々にインタビューをして歩きます。 自分の目の黒いうちに、 「訃報記事まで管理する」というこの映画の 発想そのものが、 ザ・アメリカ!! ![]() アンは、あれだけ広告業界で 成功していた人にもかかわらず、 ハリエットのことをよく言う人が 誰もいないことに驚きます。 若手記者、アンは、 「最高の訃報記事」を書くには、 4つの条件を満たす必要がある、 と、大先輩のハリエットに示します。 ![]() 2.同僚から尊敬されていること。 3.誰かの人生に影響を与えた(ている)こと。 4.人の記憶に残る、特別な何かをやり遂げること。 年齢を重ねると、 とかく頑なになり、 モチベーションは弱くなる傾向があることを 私たちは実体験しています。 若い記者に示された 4つの条件を満たすべく、 人生最後のフィナーレを、 すばらしいものにしたいと考え、 行動を起こします。 ![]() キャリアと才能のある彼女のこと、 行動は素早い。
![]() 若い新聞記者は、「訃報記事」を専門にするライターには、
![]() ハリエットとの会話から、 幼いころ、地球儀を使って、 母親とゲームをしていたとき、 スペインの、なんとも美しい地名、 「アンダルシア」を思い出します。 そこへの憧れがよみがえり、 アンは、今後の進路を見直し始めます。 いやいや訃報記事の取材をしていた 若い女性は、 知らず知らずのうちに、 ハリエットから 影響を受けるようになってきたのです。
![]() くくられてしまいそうですが、 この映画は、 それらのカテゴリーに入りきれない、 人生100年時代を生きる、 「アクティブシニアのためのライフスタイル論」なのだと 深く思いました。 ハリエットを演じた シャーリー・マクレーンは、 映画撮影時、 ハリエット役と同じ81歳。(現在は83歳) 彼女は、 パンフレットに収載されているインタビューの中で、 こんなふうに答えています。 「女優として年を取ることのメリットは、 経験があって、知恵があって、 酔いも甘いもかみ分けているキャラクターを オファーされる機会が増えることね。 こういうキャラクターを演じるのは大好きで、 だからこそ、演技を続けていきたいと思う。 自分のなかの知らない部分を発見する役に立つの。 (中略)」 ![]() 日本では、 「断捨離」という現象がブームとなり、 人間関係まで「断捨離」するなんていう 暴挙に出るような発想本もある中、 この映画では、 最後まで温かく、 人と人とのつながりが いかに、その人の人生を豊かにするかを 考えさせてくれます。 今までの自分の人生を振り返り、 至らなかった……と思ったら、 誰かの手を借りてでも、 自らの手で、人生のシナリオを修正する……。 ![]() 自分でその判断が下せたら、 どんなにハッピーでしょう……。 昭和女子大学総長の 坂東眞理子先生は、 この映画の紹介で、 「人生で『もう遅すぎることはない』」 「終活も結構、断捨離も結構、 しかしそれより高齢者は自分がどんな人生を生きるか まじめに向き合い、今からできることをするほうが よほど大事なのだ」 「全力で生きた人生はともに生きた人たちに忘れられることなく、 死んだ後も心に生き続けるのである」 と、述べられています。 ![]() シャーリー・マクレーンの映画 (ジャック・レモンとの共演 「アパートの鍵貸します」や、 オードリー・ヘップバーン共演の 「うわさの2人」) シャーリー・マクレーンの 小悪魔的な魅力に感激していた私が、 30年後のいまも同じ銀座で、 シャーリー・マクレーンに再び スクリーンで会うことができました。 シャーリー・マクレーンが 現役で、映画という銀幕の舞台に、 立ち続けてくれているからこその再会。 ![]() まだ見ぬ人たちにも出会え、 まだ知らない自分にも出会え、 学びを続けることで また世界が広がってくるのでしょう。 ![]() さわやかな気持ちになりました。 銀座シックスの屋上に吹く冷たい風も 明らかに春を告げていました。 ![]() ▲
by palmarosaK
| 2018-03-02 18:08
| 映画鑑賞
![]() 東京・新宿の映画館で、 ≪アイリス・アプフェル≫を観ました。 この映画を観るきっかけになったのは、 3年前と昨年観た 2つのドキュメント映画。 『ビル・カニンガム&ニューヨーク』(2013年日本公開) 『アドバンスト・スタイル』(2015年4月日本公開) これらの映画に、 アイリスは、証言者として 出演していました。 黒い大きなめがね、 姿勢がしゃんとし、 個性的な着こなし、 一度見たら、忘れることはできない、 そのスタイル。 「この人はどういう方なんだろう……」 ずっと気になっていました。 ![]() アイリス・アプフェルは、 映画公開時は94歳。 ニューヨーク州クイーンズのアストリアで 弁護士でブティック経営者の母と、 インテリア装飾家の父の間に 1人娘として生まれ、 幼いころから、 人とは違うスタイルを意識する 感性豊かな少女だったと、 パンフレットに紹介されています。 インテリアデザイナーに師事し、 1940年代、パークアベニューの 上流階級の顧客を持ったのが20代。 ![]() 夫カールと出会い、 1950年代に、夫婦で「Old World Weavers」社を設立し、 アイリスの監修で、 アンティークの生地を正確に再現、製造することを専門にし、 ビジネスは大成功をおさめます。 顧客は、富裕層から、 メトロポリタン美術館(歴史的建造物の 内装を手がける)、 ホワイトハウス、 (9代にわたる歴代大統領の在位期間中 内装修復プロジェクトを担当) などの、アメリカを代表する、 歴史的な建造物たちを、特殊な技術で製造、 修復作業し、 社会的にも貢献するようになりました。 ![]() 富裕層の顧客たちからは、 「他の家庭とはちがうもので」と依頼され、 材料を集めるため、 世界中を旅した2人。 夫のカールは、100歳。 (昨年101歳の誕生日を目前に、 2015年8月1日にお亡くなりになられたそうです) ドキュメント映画とあって、 彼らが家でくつろいているシーンももちろん カメラはとらえています。 「子どもみたいな妻と もっといろいろのことがしたい。 妻といると楽しい。退屈したことがないね」と、夫のカール。 ![]() 映画のなかで、 アイリスはこう言っています。 「もともとファッションが好きだったから、 建築に進むことになるなんて、 考えてもなかったの。 でもね、仕事をしているうちに、 建築も、ファッションも、政治も、音楽も みんなつながっていることを知ったの。 だから、その当時の服を見れば、 その当時の政治がわかります。 その当時の建築物を見れば。 その当時の服装がわかるというふうにね」 ![]() 2人で興した会社は、 大手企業が高値で買い取ることになり、 夫婦は、世界有数の高級住宅地、 アッパーイーストサイドの パークアベニューに住んでいます。 2005年、84才のとき、 メトロポリタン美術館が アイリスのコスチューム・ジュエリーの コレクション展示を打診、 「アイリスコレクション」は、 口コミで評判を呼び、 驚異的な動員数を記録したといいます。 アイリスは自らを「80才の新人」とよび、 その後、アイリスはヴォーグ、ハーパーズバザー誌、 などアメリカを代表する出版物の特集を飾り、 「Kate Spade」の広告に出演したり、 大手企業とのコラボ商品を企画したり、 大手テレビショッピングで、服やアクセサリーの販売に 関わり、自ら出演したり、 テキサス大学では、人間生態学の客員教授としても、 教えています。 ![]() この映画が全米でも大ヒットをし、 日本でもヒットしているその理由が、 大画面を通じて伝わり、 2時間の上映時間が あっというま……。 「アイリスの魅力」がたっぷりつまった、 このドキュメンタリー映画は、 コーディアルのように、 肌や細胞、脳まで 活性化してくれるかのよう……。 衣服や宝飾のために、 マンション3つを管理しているというアイリス。 ![]() ![]() 服や雑貨は「モノ」ではない……。 「アイリス」という人を支え続けてくれる 同志であり、いつもそばにいてくれる、 愛すべき存在なのだとも それらは教えてくれるのです。 ![]() 雑貨、衣服などの1つ1つが、 彼女のヒストリーであり、 彼女のキャリアであり……。 ![]() 衣装部屋の服を1つとっても、 その衣服のバックグラウンドを、 すらすらと話せるアイリス。 そんなとき、アイリスは楽しそう! ![]() 94才のアイリスが、 20代前半のときに自分に声をかけてくれた人の コトバがいまも忘れられないといいます。 ![]() ニューヨークの老舗デパートの 創業者夫人が、 毎日そのデパートに出かけていた アイリスを見て、 「あなたは決して美人ではないけれど、 あなたには*スタイルがある」と。 *映画の字幕では「センス」と日本語訳にされていましたが、 アイリスのコトバは、「スタイル」となっていました。 そのコトバが 70年後のアイリスに 影響を与え続けている……。 ![]() アイリスが語ったコトバで 印象的なものをあげてみると……。 ・「人の目を気にするのではなく、 自分のために服を着る」 ・「『パーティーに出かけるしたくは、 パーティーそのものよりずっと美しい』 うまいこというわ」 ・「毎日無難なことを繰り返すくらいなら、 いっそ、何もしなきゃいい」 ・「自分を美人だと思ったことは一度もない。 私みたいな女は、努力して魅力を身につけるのよ。 いろいろなことを学び個性を磨くのよ」 ・「積極的に世の中に出たいわ。 それが私の生き方なの。 歳をとり、からだが弱ると 後ろ向きになる人も多い。 でも重病じゃないなら、自分を駆り立てなきゃ。 外へ出て、調子の悪さを忘れるの」 ![]() 50席とちょっとでいっぱいになるという 新宿の映画館は、 アイリスのような、 意思を持つ(であろう)、そしてエレガントで、 個性的な女性たちで満席でした。 この映画の1シーン、1シーンごとに、 アイリスが 私たちの 背中を押してくれているように感じました。 人生の先輩たちが、 その年代を謳歌されておられるのを 拝見すると、こちらまで元気になります。 「いつか通る先にある不安」のために、 守りの姿勢に徹するのではなく、 「いつも世間と関わっていよう」 という姿勢も、自分はもちろん、 人々の健康度を高めることになるのだと アイリスの映画からも実感しました。 ![]() 「映画はパルマローザサークルに入会してから 観るようになりました」とおっしゃる、 栄養士のSさんと映画をごいっしょした後は、 場所をティーサロンに移し、 それぞれの感想を述べ合った土曜日の昼下がり。 ▲
by palmarosaK
| 2016-03-23 18:17
| 映画鑑賞
![]() 2月13日(土)、 横浜の映画館 「ジャック&ベティ」で 「ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります」 を夫婦で鑑賞しました。 横浜では、大勢の方が 映画館の前に並んでいました。 整理券番号は、54番と55番。 館内はほぼ満席。 主演は、 モーガン・フリーマン& ダイアン・キートン。 ![]() 実在の夫婦をモデルにした 夫婦の機微を描いた、 3日間のストーリー。 10年前に退職した妻ルースと、 妻よりは10歳は年上であろう、 画家アレックス。 2人は子どもには恵まれなかったものの、 ブルックリンの最上階マンションに住み、 屋上の菜園もある、 眺めのいい部屋に住んでいます。 ![]() 結婚して40年。 ずっとこの家に住んでいるのです。 妻にとって、 老後の心配といえば、 マンションにエレベーターがついていないこと。 夫・アレックスが 階段の昇り降りがつらいのではないかと、 この家を売り、エレベーター付きの マンションに住む計画をしはじめることから この物語は始まります。 昔は、ニューヨーカーから、 「ド田舎」といわれた ブルックリンも、いまは、 おしゃれな街に様変わり。 ![]() アレックス夫妻の購入したマンションも、 いまは、高騰し、手放したとしても、 日本円で1億2,000万円近くになるとの予想。 そこで、不動産バイヤーであり、 姪のリリーが、 夫妻に「魅力的なマンションの売り方」を 指南する細かい描写からも、 この物語は、さらに現実味を帯び、 「あるある! こうした風景って!」 となるのだと思いました。 ![]() リリーは、アレックスに 「このガラクタを片付けて」 と指さしたのは、 彼の描いた絵たち。 第3者から見たガラクタでも、 本人にとっては、すべて宝物。 妻・ルースは、 そういわれた本人よりも カンカンに怒るのです。 それは、若きアレックスの回想シーン でも同じ。 「市場受けする絵を描いたほうがいい」 と画廊からの注文に、 妻ルースが猛然と抵抗。 そういわれた本人以上に……。 ![]() 若いときから、 夫を、夫の才能を信じ、 愛し続けていることが、 歳を重ねても変わらないことに 観客はほっとし、 かたい絆で結ばれている2人に 観客はエールを贈るのです。 彼らの結婚した当時は、 アメリカでもまだ30州で 黒人と白人との結婚が禁止されていた時代。 ルースの親・兄弟さえ、 この結婚に賛成はしてくれないなか、 ルースは強硬し、結婚した。 そんな強い妻、 ルースを愛し、 誇りに思うアレックス。 ![]() しかし、 家を売ることに疑問を感じつつ、 愛妻のいうとおりにしようとするアレックス。 2人の意見はくいちがいながらも、 観客は、 2人の結末をあらかた想像しながら でも、2人の心の機微を 映像を通して、はらはら、 どきどきしながらこのプロセスを待つのです。 ![]() この映画の監督、 リチャード・ロンクレイ氏は、 「この作品は、私にとって非常に胸を打つ 映画。自分の人生の終わりが必ずしも 下り坂ではないと確信できるという事実を描いた 物語です。この映画は、何か破滅的なことが起きたり、 大きな失敗などしたりするわけではなく、 すっかり落ち着いている夫婦が、 ある週末のできごとをきっかけにまた活気を取り戻し、 人生の新しい旅立を見つける物語です」と結んでいます。 いまをどう生きるか、 いまの幸せをずっと続けるためにどうするか、 2人の決断は、 観客の心に、 深く響いたことでしょう。 ![]() 夫・アレックスが妻ルースに内緒にして描いていた 妻の肖像画が、 ルースに見つかってしまったとき、 「こんなおばあちゃんを絵に?」という妻に、 「僕にはすてきな愛すべき女性だから」と夫。 「いい答えだわ」と妻。 女性雑誌では、 妻ルースのファッションのことも 話題になっていましたが、 この映画は、 1つ1つのセリフが、 おしゃれな、そしてときには、 観客をもノックアウトさせてしまう、 スパイスにも変わってしまう、 メッセージとして、 すべて聞き逃さないようにと、 彼らのセリフを1つ1つかみしめていました。 ![]() この映画を鑑賞した 翌日、2月14日は、 私たち夫婦の 結婚記念日。 黙っていても、 お互いの心を図りあう関係ではなく、 アレックス&ルース夫妻のように、 ささいなことでも話し合えて、 けんかしてでも、 とことん話し合えるような2人のようでありたい……と、 考えながら、映画館を後にしました。 ![]() ▲
by palmarosaK
| 2016-02-15 15:29
| 映画鑑賞
![]() 10月10日(土)から公開されている、 アメリカの映画、 「マイ・インターン」を観ました。 http://wwws.warnerbros.co.jp/myintern/ 物語は、若い女性「CEO」 (チーフ エグゼクティブ オフィサー)と、 70歳代のシニア・インターン (ここでは「補助要員」という意味か)との 恋物語ではなく、 人間の心の触れ合いを描くヒューマンストーリー。 アン・ハサウェイ演ずる「ジュールズ」は、 30歳代ながら自宅キッチンで立ち上げた ネット販売専門のアパレル会社。 ![]() 急成長したため、 ニューヨークにある印刷工場の社屋を買収し、 リフォームして広いオフィスに。 スタッフは220人のを抱える企業に成長。 オフィスが広いので、 ジュールはオフィス内を自転車で移動するなど、 大忙し。 自信満々、少々生意気なやり手ながら、 ファッショナブルで美しい。 その彼女を助けるために、 彼女の夫は仕事を辞め、 かわいい1人娘の面倒を見るイクメン。 ![]() 自由に仕事に打ち込むジュールにも 悩みがあります。 それは、 自身の過密スケジュールや 深夜まで働くスタッフたちのことを 考えると、このままでは この先、会社を維持できなくなる。 そう同僚から指摘されて、 株主を納得させるためにも、 ベテランの社長(CEO)を雇うかどうかという 決断が迫られていること。 そんなところへ、 ジュールズより40歳上の ロバート・デニーロ演ずる「ベン」が シニア・インターンとして現われます。 彼は妻とは死別しており、 会社もリタイアしたので、 いわば悠々自適の生活。 しかし、暇を持て余していたので、 たまたま目にした求人広告に応募したのです。 ![]() ジュールズのほうも、 高齢者の雇用をすすめられたりしているので、 ほとんど「ついで」みたいに採用します。 雇われたものの、 ベンは自分の仕事もなく、 あちこちセクションを変えられる。 ベンは、相当のキャリアを持ちながらも、 黙ってその状況を受け入れ、 存在感もないまま、 荷物が山積みされている机の上を 片づけるくらいの仕事を自発的にしたり……。 ![]() 邪魔者扱いされながらも、 自己主張するでもなく、 かといって、すねたり怒ったりせず、 着々と周囲のスタッフの信頼を得ていく デ・ニーロの押さえた演技は見事。 「能ある鷹は爪を隠す」は アメリカにも、もちろんあるわけです。 もともと、積極的に採用したわけでもないので、 ジュールズにしてみれば、 ベンの存在など眼中になかったものの、 なんとなく自分の心を見透かされているようにも思えて、 遠ざけたりもするけれど、 ちょっとしたひとこと、 ちょっとした問いかけ、 ちょっとした意見が 彼女にはボディブローのように効いてきます。 ![]() 気がつけば、スタッフも、 夫も子どもも、ベンを好きになっているのでした。 ニューヨークのおしゃれスポットといわれる ブルックリン。 レンガ色のアパート、 見上げるくらい高い木々の緑、 人々の着ている衣服が差し色になっていて どのシーンを切り取ったとしても、 ため息が出てきます。 ![]() 物語の成行きで、 ベンの家に、 同僚が少しばかり居候することになるシーンで、 ベンの家の中がスクリーンに大きく映ります。 妻が亡くなった後も、 整理整頓され続けている家、 30本以上はあるであろうネクタイ、 きれいにディスプレイされたシャツ……。 それらは、 ベンが、インターンになってから 急遽そろえたのではなく、 若いときからのライフスタイルであることは、 観客にはすぐにわかります。 ネクタイの分だけ人生がある。 人生を重ねた分だけ、 ネクタイ、アイロンの利いたシャツがある……。 ![]() このシーンを ていねいに撮った女性監督に「すごい!」 と思わずつぶやきました。 「シャツはズボンの中に入れる」 「スーツが自分にとってラク」 「ハンカチは男のたしなみ。 それは、泣いている女性などに貸すためのもの」 ![]() ベンのひとこと、ひとことに、 周囲の同僚たちの身だしなみや考え方にも 変化が少しずつ見え始めるのを 映画は、気がつく人には気づかせるのです。 ベンのアドバイス1つ1つが、 「私以外の人を基本的には信用しない」 といわんばかりのジュールズの心を動かします。 「君はよくがんばっている。 この偉業は誰のおかげ?」 ベンのアドバイスは、 助言ではなく、 「問いかけ」が多いことに気がつきます。 ![]() アメリカでも、ママ友たちは 仕事を持つ女性には冷ややか。 でも、ベンは、けっして、 わかったような助言はせず、 ママ友たちに、 「彼女のようなすごい友だちを持って 幸せでしょう?」 と、問いかけ、 いじわるな?ママ友たちを スマートに黙らせてしまうのです。 こんなふうに声をかけてくれる人が そばにいてくれたら、 女性に限らず、 どれだけ心強いことでしょう。 ![]() アメリカの現状、風俗、 働く人たちのライフスタイルが推察できます。 ニューヨークに住む人たちの日常を 淡々と追っているようでも、 その裏にはいろいろのドラマがある。 それは日本に住む私たちも同じかも。 そうした日常を ゆるいコメディタッチで描いてゆく 監督のセンスが光ります。 そこにはサービス精神もあって、 ハラハラ、ドキドキも、 スパイスのように適度に振りかけてありました。 ![]() 今年7月30日、 厚生労働省は、 2014年の日本人の平均寿命が 過去最高の女性86.83歳で世界第1位。 男性は80.50歳で世界第3位となったことを 発表しました。(男女ともに過去最高を更新) 昭和22年(1947年)の日本人の平均寿命が 50歳だったことを考えると、 いま、私たち日本人は、 人生100年時代を生きている1人 というところでしょうか。 ひと昔前でいえば、 ベンのような70歳という年齢は、 「お年寄り」とひとくくりされていたかもしれませんが、 これからの、60歳、70歳、80歳は、 まだまだ現役。 ![]() ファッションに哲学があり、 その生きる姿勢も意欲的、 その瞬間、瞬間を楽しもうとする姿勢も、 人に対する接し方も大人の対応、 異性にもいまももててしまう……、 そんなベンに憧れてしまいます。 「枯れた大人」とは違う、 参加意識を捨てず、 身だしなみにも気を配る大人。 けっして齢を自分のバックボーンにしない、 柔軟で謙虚て、ユーモア感覚のある大人。 この映画は、 日本の男性にも ヘルシーな刺激を与えるかもしれません。 ![]() そして、 自分自身の70代、80代も それに近い状態でありたい……、 と強く思いました。 そして、 ちょっぴり心が弾んでいる自分がいました。 ファッション雑誌を見ているかのような、 映画のワンシーン、ワンシーンが 魅力的で、その魅力が 私を虜にしたようです。 ![]() 実はこの映画、 試写会で一度観て、 この感想を書いているのは2回目を観た後。 3回目も「機会があれば観たい!」 と思ってしまう、 この秋、私の健康度を上げてくれた映画の 1つであることはまちがいありません。 ![]() ▲
by palmarosaK
| 2015-10-15 00:09
| 映画鑑賞
![]() 2015年8月の平日に、 横浜関内にある映画館 ≪ジャック&ベティ≫で 河瀬直美監督の「あん」を観ました。 http://an-movie.com/notice/ ![]() 河瀬監督は、 日本にとどまらず、 海外での評価が高い監督だと 知っていたものの、 今回、監督の映画を初めて観ました。 (原作、ドリアン助川氏) 平日にもかかわらず、 映画館に到着すると、 長い行列ができており、 100人以上の人々が 並んでいました。 ![]() 後から確認したところ、 全国77館での上映という 小規模ながら、 どの映画館でも 立ち見が出ているほど、 人気だったようです。 映画は、桜が満開の東京が舞台。 春、夏、秋……、そして再び春の季節へ。 わけあって、 どら焼き屋「どら春」をまかされている 甘いものが苦手な千太郎、 家の都合で、 高校に行けないかもしれないという 「カナリア」を飼っている 14歳・中学生のワカナちゃん。 そして、 76歳の徳江さん、 この3人が話を紡いでいきます。 桜が満開のある日、 「どら春」に、 76歳の徳江さんがやってきます。 貼り紙を見て、「働きたい」と。 徳江さん、 千太郎のつくったどら焼きを食べて、 「どら焼きは『あん』がいのち」だといい、 既製品の「あん」が簡単でいい、 という千太郎に、 自分がつくった「あん」を手渡します。 ![]() 甘いものが嫌いな千太郎でも、 その「あん」は、 本物の味だとわかる……。 徳江さんの「あん」が評判になった 「どら春」は、 行列ができるほど繁盛に……。 派手な演出があるわけではなく、 たとえば、 あずきをゆでるときの、 徳江さんの表情の1つ1つや、 満開の桜、 木漏れ日、 木々の緑、 お月様の表情……、 それらが、 この映画のスパイスとなり、調味料となり、 私たち観客を心地よい空間へと導いてくれます。 ![]() ある日を境に、 「どら春」から客足が遠のきます。 観客は、 その理由が、 徳江さんのまがった手指にあることを それとなく、気がついてはいたものの、 「どら春」のオーナーが、 千太郎に言い渡す、 「徳江さんは、ハンセン病患者だったそうじゃない。 出ていってもらってちょうだい」 というコトバが私たちを現実と向き合わせます。 ![]() 1996年。 「らい病予防法」廃止。 完治してもなお隔離され続けてきた人たちの1人が 徳江さんと重なります。 映画を観た方のなかには、 「なぜいま、ハンセン病患者の話なのか」 というレビューを、 匿名で インターネットに載せている方もおられると聞きました。 ![]() が、河瀬監督は、 「心に響く作品がある限り、 命をかけて撮リつづける監督」なのだと、 この映画を通じて、 そう思いました。 8月だから、「戦争の映画」、 ○○だから、○○を風化させない企画、 というイベントももちろん、 存在する意味はあるけれど、 ハンセン病という病にかかったことがある 人たちにとって、 「毎日が戦いであり、毎日が苦しみ」であり、 終点のない苦しみだった……。 ![]() 徳江さんを演じるのが、 樹木希林さんとあって、 ひょうひょうと演技されるからこそ、 リアリティがあり、 その姿に、 私たちは目がはなせませんでした。 「どら春」は、 千太郎はじめ、 徳江さん、そして、 中学生のワカナちゃんにとっての それぞれの 「生きるための空間」 だったのだと、 映画を観終えてそう思いました。 ![]() 徳江さんと少しでも 一緒したことで、 千太郎が、 それまで隠していた、 想いを コトバにしてカタチに紡いでいくシーンは、 涙がこみ上げてきます。 私だけではないようで、 50代を過ぎた方々であろう、 映画館では、 嗚咽、すすり泣く方々の 声が聞こえてきました。 徳江さんが、 時間をかけて、 「あん」をつくっていたとき、 「あずき」とまるでお話しているかのように 「あずき」に顔を近づけ、 「畑からここまで来てくれてありがとう」 という気もちで「あん」をつくっていた 徳江さんのように、 そんなていねいな人生を歩こうと、 千太郎、中学生のワカナちゃんは 思ったのではないでしょうか。 ![]() 海外の映画祭では、 この映画が最優秀賞をとったり、 徳江さんを演じた、 樹木希林さんが、 最優秀賞をとったりと、 海外でも評判になったということに、 日本人の1人として誇らしく思いました。 ![]() 観終わった後、 「どら春」のどら焼きが 食べたくなりました。 ![]() ▲
by palmarosaK
| 2015-08-18 22:31
| 映画鑑賞
![]() フランスのパトリス・ルコント監督 最新作、「暮れ逢い」という映画を、 横浜シネマリンという映画館で 上映最終日に観ました。 http://www.kure-ai.com/ ルコント監督の映画は、 いまから25年前に発表され 日本でも話題になった 「髪結いの亭主」を以前観ています。 これらの映画に登場する女性たちは どこかはかなく、謎めいた魅力を持ち、 守ってあげたくなるような、 それでいて、実は芯が強く、 自分自身の直観力を信じ、 突き進むことを厭わないタフな女性たち。 ![]() 平凡な日常から、 愛に目覚め、 愛すること、愛されることで、 生きる希望を持つことができる……。 フランス映画の特徴の1つである、 幻想的、官能的に描かれていること、 映像の美しさに酔いしれ、 スクリーンから香り立つ むせびかえるようなアンニュイな おとなの香りが 映画館全体にまるで漂っているかのような 印象を受けたのも、 この2つの映画に共通することでした。 ![]() 「暮れ逢い」の舞台は、 1912年のドイツ。 鉄鋼業を営む裕福な実業家、 カール・ホフマイスターのもとに、 フライブルク大学を首席で卒業した 優秀な新入社員・ フリドリック・ザイツがやってきます。 ![]() 研究熱心であり、 スタッフたちの評価も高いフリドリックを ホフマイスターは ビジネスの右腕とし、 自分の屋敷で一緒に住むように提案する。 ![]() ホフマイスターの屋敷で出会った、 彼とはひとまわり以上違う 若くて美しい妻・ロット。 そのカメラワークから フリドリックが ロットに一目ぼれをしたことが 観客である私たちはその瞬間を目撃してしまう。 ![]() ロットがひく ベートーヴェンのピアノソナタ、 フリドリックと出かける ベートーヴェンが唯一手がけたという、 オペラ「フィデリオ」、 そして、 フリドリックが 愛するロットが身にまとっている 香りを尋ねるシーン……。 「この香は?」 「ゲランのルールブルー」。 ![]() ゲランのルールブルーという香水は、 1912年、フランスの香水メーカー、 ゲランの3代目調香師、 ジャック・ゲランが創った香水。 ![]() 黄昏時に太陽が沈む瞬間、 すべての自然が蒼い光で包まれた風景に インスパイアされ、 「ルールブルー」が誕生。 ルールブルーを日本語に訳すと、 「蒼のとき」となるそうです。 ![]() ピアノ、オペラ、香りが ふたりの恋をしずかに加速させるかのよう……。 ![]() しかし、 2人は愛を口にすることも、 ふれあうこともなく、 ただただその想いを その眼差しで、 その眼差しの向かう視線で、 その表情から、 それぞれの想いを募らせていくのです。 ![]() そんなとき、 ホフマイスターは、 フリドックに2年間の メキシコ出向を言い渡します。 「あなたなしで耐えられない」と、 彼へのあふれる想いを口にしてしまうロット。 「もっと早く聞きたかった」というフリドリック。 お互いの想いを口にしても、 屋敷には子どもも、夫もいる。 お互いの気持ちは確認できたけれど、 触れあうことはできない。 ![]() ロットは、 フリドックが戻る2年後まで 変わらぬ愛を誓う。 その2年後、 第一次世界大戦が勃発。 空路はもちろん、 海路もすべて絶たれ、 フリドリックは、 メキシコから帰ることができなくなった……。 ![]() そしてロットの夫、 ホフマイスターの病死。 彼は、フリドリックと妻が 愛し合っていることを知っていた。 亡くなる直前、ロットに告白した……。 「2人の仲をひきさいてすまなかった……」と。 フリドックがドイツを去って6年が経ったある日。 ロットがたたずむ 湖の光景が、 あのルールブルーになった……。 ![]() そのとき……。 ルコント監督は、 この映画の原作を読んだとき、 「欲望は時を超えても持続するのか」 ということに興味を持ったと、 インタビューに応えておられます。 ![]() 「愛を告白しながら、 後にお互いのものになると誓うなんて、 めまいがするような考えです。 この物語の主人公たちは強い欲望を感じながら、 互いに想いを告げることはない。 これには正直、感動しました」とも。 ![]() 静かな静かな映画でした。 だからこそ、 観終わった後も、 静かに静かに 余韻を楽しんでいます。 ![]() そして、 ゲランの≪ルール ブルー≫という香りに、 会いに行きたくなりました。 1912年にロットがつけていた香りを 103年後のいま、 出会ってみたくなりました。 ![]() ▲
by palmarosaK
| 2015-02-23 22:55
| 映画鑑賞
![]() お正月は、 3本の映画を横浜で観ました。 1つは、 「みんなのアムステルダム国立美術館へ」。 (オランダ映画) http://amsmuseum.jp/ レンブラントの「夜警」や、 フェルメールの「牛乳を注ぐ女」などを所蔵する 世界的美術館・≪アムステルダム国立美術館≫が主役。 開館以来最大の全面的な改修工事のために 10年間も閉館!! その間、館長、学芸員、建築家、政治家、市民までを 巻き込んだ大騒動の舞台裏にフォーカスしたドキュメンタリー。 ![]() 2つめは、「情愛中毒」。 (韓国映画) http://jyoai-movie.com/ 日本では、「冬のソナタ」を含む、 四季シリーズの「秋の童話」でブレイクした ソン・スンホン氏が、 1960年代のベトナム戦争から帰還した大佐を演じ、 上官の娘と愛のない結婚をし、 軍の官舎で 謎めいた女性、チョン・ガフンと出会い 恋に落ちる……。 その女性は部下の妻だった……。 おとなの恋の物語。 韓国では、週末動員数NO1の大ヒットだったそう。 ![]() 3つめは、「ストックホルムでワルツを」。 (スウェーデン映画)。 スェーデンのJazzシンガー 実在した≪モニカ・ゼタールンド≫の半生。 (1937年9月20日 - 2005年5月12日) (http://stockholm-waltz.com/) 電話交換手のモニカは、 シングルマザーとして、 1人娘を育てながら、 ジャズシンガーとしての成功を夢見ている。 娘のシンガーとしての才能を 認めない父と孤独なモニカ。 当時ジャズは英語で歌うのが当然といわれた時代。 モニカの歌は、 「心がない。だれかの物まねのよう」と 酷評される。 そこで、母国語でジャズを歌うことを決意。 父から認められたい想いで悩むモニカ。 1人娘「エバ」の幸せのために……と悩むモニカ。 愛されたい、でも、それ以上に傷つくモニカ。 ラストは……。 どの映画も、 それぞれの人たちが発するコトバ、 1960年代の上品で美しいセットや衣装という コミュニケーションに魅せられました。 ![]() 「みんなのアムステルダム国立美術館へ」では、 「こんなドキュメント映画ってあり!?」と、 正直驚きました。 改修工事のために、 閉館から再オープンまでの10年間を ドキュメンタリーにしようと思った監督がすごい! 公共の通路である美術館のエントランス部分の設計が 「自転車で走りにくいから」という理由で アムステルダム市民が猛反発したことから このストーリーは始まります。 ![]() 美術館の修復1つにも、 市民が公の場に臨み 積極的に発言する姿勢は、 選挙投票率が戦後最低という結果を残し、 政治に無関心とさえいわれてしまう どこかの国とちがい、 正直「かっこいい!」とさえ思えました。 ワンマン館長が交代し、 次の館長はだれ? というときに、 この映画では、 「わたしにはその準備もあるし、 その役に就くだけのキャリアもある」と 言っていたイケメン男性 タコ・ディベッツ。 結果は、新館長は やり手のヴィム・パイベスが就く。 新館長としての挨拶時の タコさんの苦々しい顔といったら!! こんなシーン、オープンにしちゃっていいの? と内心ハラハラ。 ちなみに、タコさん、 コレクション・ディレクターという 新しい役職に昇進していました。 ![]() 女性監督と10年間にわたる 美術館スタッフの信頼関係が 築かれていたからでしょう、 世界的な名画の修復作業場や、 裏方のスタッフたちの 表舞台を支える熱い熱い美術館を 垣間見ることができたことも幸せでした。 美術館それぞれの部屋の色を どうするか、 黒一色にすると、 絵画だけを鑑賞するぶんにいいけれど、 空間としての場はどうか……。 ![]() そんな1つ1つが 障害となって、 再オープンの延期の要因となる……。 それでもそれぞれの立場の人間が 妥協しない姿勢、 感情で突き進むのではなく、 相手に魅力的に伝えるための ディスカッションをし続けることで、 その結果がたとえ延期されたとしても、 かけがえのないものになる……。 いま、私が主宰している、 「食ジム」(食コーチングディスカッションジム)にも 通じる、人と人とのコミュニケーションが主役の 映画のようにも思いました。 ![]() スタッフ1人1人が 美術館に集められた作品を 愛おしそうに、まるでわが子のように、 見つめ続ける姿勢が、 このアムステルダム美術館の財産だとも思いました。 再オープンの2013年4月。 待ちに待ったこの日、 映画では1人の男性が、 そのエントランスを見て、 感慨深く、こうつぶやきます。 「なんてエレガントなんだ。 今までの努力が跡形も見えない! だからこそエレガントなんだ」。 ![]() 「情愛中毒」の主役は、 抑圧された軍隊の官舎で 初めて愛する人と出会うことになった ベトナム戦争帰りのキム・ジンピョン大佐。 彼は、ベトナム戦争でのできごとがトラウマとなり、 秘密裏に診察を受け、精神安定剤を飲んでいる。 夫の出世のために、 あれこれと世話を焼く妻に、 愛情はあまり感じていない。 ただ、悲観しているわけでもない。 そんなとき、 彼に憧れているという部下、 キョン・ウジンとその妻・ガフンが 同じ官舎にやってくる。 ジャックリーン・ケネディのような、 コケティッシュで魅力的で、 官舎で会った今までの女性にはない、 どこかはかない印象の女性。 ![]() 逢瀬を重ねる2人。 ガフンへの想いがとめられないジンピョン大佐。 将来を期待されていたその彼が 事件を起こしてしまう……。 ソン・スンホン氏が演じていることもあり、 スクリーンの映像1ショット1ショットが、 すべて絵画のように美しく、瑞々しく、 ぬくもりのあるテラコッタ色……。 1960年代の 女性たちの衣装がいまも新鮮。 ![]() 「ストックホルムでワルツを」も 奇しくも1960年代の映画。 主人公のモニカ・ゼタールンドは、 実在の人物。 いま、ご存命であれば御年78歳。 映画館は、中高年のカップルで 多く賑わっていました。 シングルマザーであり、 電話交換手であるモニカが 成功への鍵を手に入れる映画という だけではなく、 そこには、 現代にも通じる、 モニカの父との葛藤、 モニカの娘との葛藤、 モニカの恋愛……などなど、 いろいろの要素が この映画に奥行を持たせています。 どこか懐かしい曲が 映画のところどころで流れます。 まるでライブハウスに来たかのように、 観客はその声に酔いしれたり、 あるいは当時の若かりし自分をそこに重ねたり しているかのよう。 ジャズをスウェーデン語で歌うという チャレンジをしたことで 既存のジャズに、 魂がこもり、人々を熱狂させるようになる……。 ![]() 日本では、 江利チエミさんが 日本語でジャズを歌ったように、 海外でも同じような動きが あったことをこの映画で初めて知りました。 夢であり目標であった、 ビル・エヴァンスに 自ら、 デモテープを送り、 その結果、 ニューヨークで共演を果たし、 モニカ・ゼタールンドの名が より多くの人たちに知れ渡ったそうです。 一方、 モニカの父が、娘を心配するあまり、 いつも、「音楽だけでは食べてはいけない、 娘の幸せも考えなさい」と 諭すシーンが、 たびたび出てきます。 ![]() 「子どものときからおまえはいつもそうだった。 木登りをしても、 友だちは『危ないから』と途中で 引き返していくのに、 おまえはいつも高い木に登りたがる。 だから、木から落ちて死にかけたこともある。 いまもそのころと変わらない。 もっとペースを落とし、着実な道を歩みなさい。 高みを見るんじゃない」と 保守的な父親は言い続けるのです。 そんな父も、 若かりし頃は、 トランぺッターとして活躍していたこともある……・ モニカは、父に、 「お父さんも成功していたかもしれないでしょ。 でも、そうしなかったのよね。 私はもっと違う世界を見てみたかったの。 高いところから世界を眺めたかったの」と。 ![]() ニューヨークでの公演が 成功をおさめたその夜、 父から宿泊先のホテルに国際電話が……。 幼いころから褒められたことがないというモニカに、 ニューヨークでのライブを 自宅のラジオで聞き、 涙し、嗚咽した父が、 「ありがとう。 高い木からの眺めを見せてくれて……。 よかったよ……」と。 モニカ、号泣……。 何度も挫折しながらも、 自分の夢にチャレンジし続けてきた モニカ・ゼタールンド。 この映画が大ヒットした理由に あらためて納得しました。 ![]() 私の2015年は こうして3本の映画で幕を開けました。 あらためまして、 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 ▲
by palmarosaK
| 2015-01-09 10:46
| 映画鑑賞
![]() 『怪しい彼女』を観に行きました。 新宿の映画館で。 http://ayakano-movie.com/ 韓国で動員860万人を超えた大ヒット映画と聞きました。 70歳のハルモニ(おばあさん)が 20歳にタイムスリップし、 青春時代を取り戻す……という映画。 ![]() 世界保健統計2014年のデータによると、 (2012年時の集計) 男女とも 平均寿命第1位は日本。 男女平均が87歳。 男女別では、 日本の女性は第1位。87歳。 日本の男性は第5位。80歳。 一方お隣の韓国は、 男女総合平均寿命は81歳で19位。 女性は第4位。85歳。 男性は第19位。78歳。 ![]() 『読売新聞』によると、 核家族が一般化した 現在では、韓国政府の 独居高齢者への対策が 行き届いていないようで、 高齢者の自殺が 日本の3倍とのこと。 韓国の高齢者問題は 切実のようです。 この映画の主人公は 歯に衣着せない毒舌家の マルスンさん70歳。 ![]() 夫を出稼ぎ先・ (時代的)に西ドイツであろう、 炭鉱で亡くし、 女手1つで子どもを育て その子どもが 「老人福祉」を専門とする、 国立大学の教授になったことが 一番の誇り。 しかし、その家族から マルスンさんを老人ホームへ…… という話を 立ち聞きしてしまい、 ショックを受け、 家出をするマルスンさん。 ![]() たまたま通りかかった「青春写真館」 という写真館で オードリー・ヘップバーンの写真を見つけ、 オードリー・ヘップバーンが 大好きだったことを思い出し、 「遺影のために」と写真を撮ってもらうことに。 その青春写真館でマルスンさんは 20歳の容姿になってしまうのです! (マルスンさん自身もびっくり。 車窓にうつる自分を見て絶叫!) ![]() ひょんなことから 昔、夢見ていた歌手への道を歩くことになり……。 名前も「マルスン」ではなく、 オードリー・ヘップバーンが好きだったことから 「オ・ドゥリ」と名乗ることに。 20歳に戻る!! なんて話、 現実にはありえませんが、 マルスンさんが 青春を取り戻し、 恋をし、孫のジハ君とバンドを組んで 念願の歌手デビューし、 謳歌しているシーンを見ると、 観ている私たちまで ついつい応援したくなり、 前半はどのシーンも 客席からは笑い声が響きます。 ![]() だってお顔は20歳ですが、 歩き方、 話し方、 しぐさなどは70歳のときのままですから。 そんなオ・ドゥリに、 孫のジハ、 そしてテレビ局に務める イケメンプロデューサーの スンウ氏が 彼女にひかれていくのがさわやか。 ![]() いまのK-ポップにはない、 (イケメンプロデューサーの言う) 心を揺さぶるような 魂に響く歌を歌う20歳のオ・ドゥリ。 そして恋をし、 ときめくオ・ドゥリ。 ![]() オ・ドゥリの歌う歌が 人々の心に響きわたります。 この歌は、実際に、 1970年代に韓国で大ヒットした懐メロだそうで、 韓国の人たちは、この映画を観て その当時の自分たちの境遇も重ねて ご覧になったと聞きます。 ![]() オ・ドゥリが歌う歌を 初めて聞いた日本人の私にとっても、 じゅうぶんに心に響いた歌でした。 「音楽(芸術)に国境はない」 そんなコトバがあるように。 そしてとうとう自分の正体が マルスン家に昔奉公をしていた、 いまもマルスン一筋のハラボジ(おじいさん) パク氏にばれてしまう。 ![]() マルスンの入れ歯を発見し、 「あの入れ歯は、俺がマルスンアガッシ(お嬢さん)の 還暦祝いにプレゼントしたものだ!!」と。 そして、とうとう自分の息子にも……。 「生まれ変わっても、同じ道を歩くよ」 とオ・ドゥリこと、マルスンさんのコトバに、 観客は涙、涙、涙……。 ![]() この言葉どおりに 映画は終盤に入ります。 最後は……。 この映画を観た友人、知人たちが 「何回でも観たくなる!」と 言っていましたし、 私も同じ気持ちで 映画に魅入っていました。 ![]() 私たちが観たその日が 映画の最終上映日の前日。 もう関東ではこの映画を 観ることができない……と思っていた2日後。 オ・ドゥリが再び、 あの、『ローマの休日』の ヘップバーンのような衣装で 私の前に現れてくれました。 羽田から韓国に向かう機中で!! 思いがけない再会に、 往きと帰りの機内で2度観ることになり、、 結果、1週間で3回!! 観ることができました。 ![]() 21世紀に生きる 私たち日本人は いま、「人生100年時代」という人類にとって 未開の時代に突入しました。 人生100年時代を、 ますますイキイキ・ハッピーに過ごすために、 まずは、あす開催される 石川県能登での 「栄養士・健康支援者のための文章教室」に 羽田から能登のANA始発便で参加します! ![]() ▲
by palmarosak
| 2014-09-14 00:07
| 映画鑑賞
![]() 横浜関内にある ジャック&ベティで インド映画「マダム・イン・ニューヨーク」を観ました。 ![]() ハデなアクションや歌とダンスが満載という これまでのインド映画のイメージを変えた 珠玉作として脚光を浴びた感動エンターテインメント」 という前評判が大きかったこともあり、 楽しみにしていたインド映画の1つです。 http://madame.ayapro.ne.jp/ 監督は、 2012年のインド映画界に旋風を巻き起こしたとまで いわれた、新人女性監督 ガウシ―・シンデー。 長編映画としてはこの映画が初めてとのこと。 ![]() 毎日を過ごしている主婦シャシが 姪の結婚式のために、 単身ニューヨークに向かい、 自らが動いたことで、 5週間後には……。 ![]() 自分らしさとは何かを発見し、 「自信」という手土産を インドへ向かう機中で、 われわれ観客にその一部を披露してくれる……。 ![]() さわやかな映画。 ![]() インドの名女優・シュリデヴィ。 結婚で引退し、 本作で15年ぶりに スクリーンに復帰されたそうです。 あまりにもキュートなその魅力に、 以前の彼女の作品を知らない私も この作品で一気にファンになりました。 ![]() ちょっぴり切なく、 そしておとなだからこその 「恋」の描き方も、 この映画はしっかり計算してくれています。 シャシに 恋心を持つフランス人・ローラン。 彼もまた、 「僕の話す英語は、ダーティーだから」 という理由で語学学校に通います。 そして彼の職業は、ホテルで働くシェフ。 ![]() 甘いインドのお菓子を 作ることが得意で、 頼まれるとそれをつくり、 ささやかながら販売しているシャシ。 自己紹介で 2人の共通点に 「食」があったことで 2人の距離が少しだけ縮まるシーンがでてきます。 ![]() 「男性がつくるとね」と、シャシ。 そして、 「女性だと料理をつくることが義務になり 誰からも褒めてもらえることなんてないのよ」と つぶやきます。 ![]() 「だれがつくろうと料理はアート。 そこに愛情をこめてつくれば」と。 ![]() シャシの表情がなんともうれしそう。 自分のことを認めてくれた、 尊重してくれた、 ただそのことが嬉しくて、と いわんばかりに。 ![]() 世界中の女性にエールを 贈ったといわれたこの映画。 こうしたセリフの1つ1つに 納得させられます。 ![]() ような扱いを受け(観客にはそう見える)、 子どもからは 「英語ができない母は恥ずかしい」と言われ、 傷つくシャシ。 ![]() 単身で乗り込んだニューヨーク。 ![]() コーヒー一杯も頼めない自分にがっかりし、 ひどく落胆します。 そのシーンのやりとりが、 (カフェの店員との会話) リアルすぎて胸が痛みます。 ![]() 「4週間で英語が話せるようになる」という CMを発見し、そこに電話し、 その日から4週間のレッスンがスタートします。 (家族には内緒で) インドだけでなく、 いろいろの国籍の人たちと 会話を学ぶことで、 「いろいろの価値観があって当然なのだ」と このシーンは伝えているようにも思いました。 ![]() 20代最後の歳の夏、 シャシと同じく4週間だけ 韓国に語学留学したことを 思い出しました。 いろいろの国籍の方と ただ韓国語をマスターしたいという 目的だけでつながっているという 仲間たちとの生活を……。 ![]() ローランのようなイケメンに 会うことはできませんでしたが……。 映画のラスト近くに シャシが結婚式をあげる 姪のために スピーチを頼まれるシーンがあります。 ![]() 辞退しそうになるのですが、 彼女はそっと彼の手をほどき、 スピーチしはじめるのです。 夫は娘は息子は驚きます。 なぜなら妻であり、母であるその人は、 英語ができないと思い込んでいたのだから。 いえ、妻であり、母であるその人を、 「自己主張をしない人」だと 決めつけていたから……という 表現のほうが この場合、正しいのかもしれません。 「This marriage is a beautiful thing. It is the most special friendship …… friendship of two people who are equal. Life is a long Journey.……」 ![]() ユーモアのセンスがある人や スピーチが魅力的である人たちを 「有能である」という評価を受けることがしばしばあると、 聞いたことがあります。 ![]() スピーチの内容がよければ 全員が耳を傾けてでも 聞いてくれる……。 シャシの、このスピーチで この映画は、 さらに世界中の人から 愛されたのではないかと思いました。 ![]() クラスメートに堂々と 「シャシが好きだ。 シャシがいるからクラスに来ている」 とまでオープンにし、 シャシに恋心をいだいている ローランには……。 ![]() 夫までもが自分に聞いてくる。 「いまでも僕のことを愛してくれる?」 その答えは、 シャシが配ったラドゥ2個にありました。 ![]() ▲
by palmarosak
| 2014-08-10 13:35
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