鎌倉保健福祉事務所主催の「食コーチング」研修シリーズ、
パート3(13時30分~16時30分)を
担当させていただきました。
今回も40名の方々にお集まりいただきました。
このような研修会では、
次のようなご質問をいただくことがよくあります。
「『バナナダイエットをしたいのだけれど、
どう思いますか』と、
クライアントから聞かれたとき、
どのようにお答えしたらよいのでしょうか」
このケースでは、クライアントのご事情も
質問をされた栄養士さんの組織の状況も
わからないので、即答はできません。
「同僚の栄養士さんやドクターはどうおっしゃっておられますか」
とお聞きすると、
「みんなには聞いていません」という返事が
かえってくることが少なくありません。
直接私に質問するところを見ると、
まわりのスタッフとの
情報交換を十分にしていないのではないかと感じます。
栄養士の食事相談スキルを上げる理由は
クライアントのためばかりではありません。
一緒に働く同僚、後輩、友人、知人、
夫婦、親子関係をスムーズにするためでもあります。
そのことが、自分を支え、自信の原動力になるように思います。
1人の栄養士の知識やスキルだけで、
クライアントの健康を支えるのではなく、
クライアントを取り巻くチームプレーによって
よりよいサポートを推進することができます。
その基本になるのが、円滑なコミュニケーションであることは
いうまでもありません。
食事相談スキルというと、
対クライアントという方向しか考えず、
それを専門性と心得ている担当者が
少なくないような気がします。
食事相談の名手とは、イチロー選手のように、
右にも左にも前にも後ろにも走ってキャッチするといった
全方向に目配りのある人ではないでしょうか。