人間力の夜明け前

暑い１日でした。
三重県栄養士会主催の研修会で
講師を担当させていただきました。

「食コーチング」の研修で、
各地に出張する機会が増えました。
どなたもそうでしょうが、
帰途は、きょうのセミナーを反省したり
強化すべき点を考えたり、
それはそれで楽しい時間です。

「勉強してきて、大きくなったところで
また聞かせてください」
きょうは、主催者の方からこう励まされたので（？）
その意味について、
セミナーを聞いてくださった知人の意見や、
わたしのコーチの意見などを伺ったりもしました。

少なくとも、聞いてくださった方々の表情や、
「値段が高くて売れない」と釘を刺されたため、
ちょっぴりしか持っていけなかった自著の
まずまずの売れ行きなどからして、
致命的な失敗はなかったと
考えることにしました。

今回のことではありませんが、
聞いてくださるヘルスサポーターの方々の
前向きな姿勢と、
主催者、関係者の社会性のなさとの
大きなギャップを感じることがしばしばあります。

ハスの花は、ぬかるんだ土の中でも
きれいな花を咲かせますが、
勤務年数や年齢、そして肩書きを前面に掲げる
おっかない先輩たちが君臨する世界で、
小さくなっている若い人たちが、
食コーチングに触れることで、
果たしてもっと花を大きく開かせることができるのか、
ちょっと心配になることがあります。

講師依頼をするのに、
自分がいかにすごい人物かを吹聴する人、
わたしの母校の先輩だといって、
初対面の人を「あんた」呼ばわりする人、
日時もテーマも人数も告げないままに
いきなり講演料を聞いたり、
人の年齢にやけにこだわったりなど、
自分が身を置く世界が
こうも「夜明け前」状態なのかと、
愕然とすることがあります。
女性の解放に尽くした平塚らいてふさんの時代から
何年たったのでしょう。

しかし、だからこそ、食コーチングを知っていただこうと、
むしろ意欲が湧いてきます。
「栄養指導」から離れられない人たちというよりも、
人間力が偏った人たちに
牛耳られている若い人たちに、
「もっと光を！！」と心の中で叫びながら、
食事相談の本来の目的や、
自発性の大切さなどをお伝えしていきたいと思います。

あしたは、第３期「食コーチング」研修の最終回。
ここでも、そんなことをお伝えするつもりです。
食事相談は人が相手、
人とフレンドリーに話ができない人が
どんなに知識を重ねても、
少なくとも食事相談担当者としては、
３流、５流の域からは絶対に抜け出せない、と。

横柄な態度で力任せに行動変容を迫っておいて
リバウンドの責任を持たない
無責任な食事相談担当者にならないこと、
周囲の濁った空気に負けてはいけないことを
力説しなければ……！！！