岩波ホールで上映中の記録映画、
「ベアテの贈りもの」を観ました。

現在81歳になる
ベアテ・シロタ・ゴードンさんは、
リストの再来といわれた父、
ピアニスト、レオ・シロタの娘として生まれました。
1929年、山田耕作が日本に招聘し、
一家は6ヶ月の予定で来日されました。
しかし、ナチが台頭、第二次世界大戦が勃発し、
結局、ご両親は
17年間を日本で過ごすことになりました。
戦争直前の1939年、ベアテさん15歳。
サンフランシスコのミルズカレッジに単身入学し、
卒業後はタイム誌で調査担当として勤務します。
戦後ご両親との再会のために
GHQ民政局の1員となり、来日。
6カ国語が堪能な22歳。
日本国憲法の草案委員会ただ1人の女性として、
人権委員会で種々の項目を列挙、
第14条人権と第24条の男女平等が採択されました。
彼女がいなければ、私たち女性が今、
仕事を持って生活することは不可能だったことでしょう。
私たちが当たり前のようにして暮らせるのも、
こうした女性の権利を獲得してゆくのに、
多くの人たちの苦労があったこと……、
忘れないようにしたいと思いました。
「平和のために。役立つものが必要です。
女性が幸福にならなければ、世界は平和になりません」
ベアテ・シロタ・ゴードン★岩波ホールは、
私が日本女子大の学生時代、
4年間アルバイトさせていただいた映画館。
総支配人の高野悦子さんは、大学の大先輩。
久しぶりに伺い、
スタッフの方がたが覚えてくださっていたのが嬉しかったです。