食事相談のしくみづくり―「食コーチング」の場合―

岡山県栄養士会で「食コーチング」研修を務めさせていただきました。
単発の講習にご参加いただいた栄養士の方々から、
「続けて研修を受けたい」
というお声をいただいたことをきっかけに、
少人数での研修は今回で3回目となりました。
続けていくうちに、受講者の方々とのおつながりが増して、
「リラックスした表情で臨まれていますね」
と幹事の栄養士さんがおっしゃっておられました。

前回3月におこなった研修から今回までの近況報告タイムは
たっぷり1時間はかけます。
アンケートを拝見したり、直接うかがったりすると、
この近況報告タイムの評判がとてもいいことがうかがえます。
「みなさんの近況報告が私の自発性を高めてくれているんです」、
「普段聞けない方から話を伺うことってラッキーですね」、
「ざっくばらんの雰囲気がいいですね」と、
少人数ならではの醍醐味を味わってくださっているようです。

さて、本日のメインテーマは、２つ。
食事相談のしくみづくり
―「食コーチング」の場合―
“食事の基準を持つ”
―「食コーチング」の立場から―

しくみづくりのところでは、たとえば、
クライアントが年下あるいは、年上、異性の場合に
サポートさせていただく側が気をつけておきたいことや、
食事相談担当者のNGシーンなど再現など、
「いままで考えたこともないですね……」
とおっしゃることを、
ピックアップして解説させていただきます
午後は、食事の基準について。
「肉はほどほどに」とか、
「○○はからだによい、納豆はからだによい」とかと、
量の概念ないまま、お伝えしてしまうと・・・。
「ほどほどってどのくらい？」
「からだによいって、どのくらいの量を食べればいいの？」

「多い」「少ない」という考え方も、基準があってこその話。
きょうは、クライアントへのものさしと、
自分自身のものさし、
この２つの視点からブレストをしました。

「こんなに多くの食のものさしがあるのですね」
とおっしゃった方がおられましたが、
ほんとうにまさに、その通り。
そのバリエーションの多さは、
人がいればその人の数だけあるのかもしれません。
栄養士として押さえておさえておきたい「食のものさし」。
相手におしつけるのではなく、相手の望むところに、
相手にそったものでご対応させていただく。

「食」のものさしについて、
「食コーチング」の視点から
伝えさせていただく意義を実感しています。