
先日、ある雑誌社の方からご連絡をいただきました。
新発売になる、ある食品メーカーの健康食品に対して、
栄養士の私のコメントが欲しいというものでした。
メールでは、こちらのコメントの内容まで
あれこれ注文がありました。
あまりにも注文が多くて、
どれほどのお仕事なのかと、お尋ねしたところ、
「えぇ?影山さんのプロフィールとかを載せるので、
こちらは無料でと思っていたのですが」とのこと。
先輩に聞くと、昔はこの手の、
「名前が出るから宣伝になるでしょ」式の
恩着せ型の依頼が多かった由。
21世紀にも、こういう未熟な編集者が
存在するとは!」と感心(?)していました。
念のために、大元の某食品メーカーの宣伝部に
問い合わせてみました。
電話に出てきたその部員いわく、
「私たちは、確かに新商品について、
その雑誌社に編集費をお支払いし、
お願いしました。
でも、その後のことは全くわかりません」
これって、いまはやりの「丸投げ」、
先日起こった、
プールの丸投げ事件と図式は同じ。
食品メーカーが知らないところで、
その食品メーカーの名前を使って
仕事をしているメディアがある。
しかも、情報をタダでほしい、と。
社会進出を目指す栄養士にとって、
気をつけたい誘惑です。
「名が出るからチャラで」といわれて、
「それでもいい」なんて考えていると、
栄養士の社会的地位は、あがりません。
丸投げしておいて、「本社は知らない」と平然という
食品メーカーと編集部のイメージが
私の中で急落したように、
情報や肩書きを安売り(無料配布?)によって、
同業栄養士のイメージがダウンしないように
願うばかりのやりとりでした。