ダイエーの代表取締役会長兼CEOの
林文子さんの転機は結婚後の31歳だった。
「男女差はない。私にもできる」と、
ホンダの販売店に入社し、誰にも教えられないまま
1日100軒回ることを自分に課し、
翌月からトップセールスマンとなった。
41歳でBMWに転職した。
「私を雇うとこれだけのメリットがある」と手紙を書き、
実力主義の外資系の企業の門をこじあけたという。
女性初のセールスとして4年半で400台を売った。
47歳で女性初の支店長に抜擢され、最下位だった
2つの支店を最優秀店に導いたそう。
林さんのすごいところは、車を売るお仕事なのに
車の話はほとんどしないというところ。
2006年1月16日号の『AERA』で、林さんから
車を買った方の証言がでていた。
「誠実でいたれり尽くせり。
しかもおしゃべりしていて楽しいの」
それによると、支店長時代は、
ショールームにお花や絵を
飾った「おもてなし」にも気を配った。
一番のポイントは、「社員のやる気の引き上げ」だった。
さあ、栄養士はどうだろう。
栄養士だから「レシピの提供ができます」とか、
「食事記録、カロリー計算をしてお返しします」とか、
「ヘルシーな料理を作ることができます」とか、
それだけが武器になっていないだろうか・・・。
栄養士だから専門分野のことができるのは当然。
専門分野にまでこないところで、
クライアントの心をつかむ。
林さんがもし、車の話ばかりしていたら、
いまのポジションがあっただろうか。
31歳で林さんは第一の転機となった。
31歳で栄養士としてスタートした私。
お目にかかったことがない、
私にとって雲の上のすごい存在! の方。
林さんのご本やご活躍を目に、耳にするたびに
「私もまだまだがんばるぞ!」と思うのです。