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2023年8月20日(日)に、 「食文化研究会」を立ち上げて以来、 今回3回目の「食文化研究会」を開催しました。 ちなみに、1回目は、 都内のホテルで腕をふるった、 中華のシェフたちが、 横浜でたちあげたレストラン・ 《水燐閣(すいりんかく)》で、 中華アフタヌーンティーをいただきました。 2回目は、 江戸時代から続く、 鰻の老舗料理店《伊豆榮(いずえい)》さんで、 映画鑑賞会の後、 上野の不忍池(しのばずのいけ)店で いただきました。 今回の、1月27日(土)では、 創業80年になる、 横浜・関内の老舗そば屋さん 《利久庵》(りきゅうあん)に伺いました。 私たちがお伺いした 13時30分~16時の間、 店内は満席でした。 通し営業ということもあって お客様もランチタイムなどに合わせることなく、 いつでも営業しているため、 昼夜ともに、お客様でにぎわっています。 私たち一行は12名。 2階にある個室に通されました。 私が育った関西地方では、 「おそば文化」よりも、 「うどん文化」が発展しています。 子どものときから 「うどん屋さん」は見かけることはあっても、 「おそば屋さん」を見かけたことはありません。 おそば屋さんで、 日本酒を飲んで、おつまみをいただき、 最後に、おそばでシメる……という 大人の食文化は、 当時、幼かった私の視界には、 入っていなかったのかもしれません。 聞けば、兵庫県の北の地域では、 「出石(いずし)そば」がよく知られており、 それは、細いおそばでコシが強く、 そば通の人に知られているとか。 さて、今回、私たちは、 《利久庵》で、 「そば懐石」をいただきました。 そばには、「日本酒が合う」ということで、 ふだんは、ビールで乾杯、という方も、 それぞれ、 「八海山」「菊正宗樽酒」「浦霞」……を 五尺、一合……と頼みました。 お店に「五尺」サイズのお酒があるのも珍しい。 以前、会長にお尋ねしたところ、 「女性のお客様には、 『ちょっと飲みたい』方もいらっしゃるので、 一合サイズより小さいサイズも 用意しているんですよ」 とのことでした。 先付に、金波吸(きんばすい) 生湯葉、かに、ゆり根が入った 茶碗蒸しを、もう少しゆるくした蒸し物。 食文化研究会に 毎回アドバイザーとしてご同席いただく、 大橋禄郎先生が、 「ゆり根が入っている!!」 と、驚いていらっしゃったのが印象的。 ゆり根を召し上がるのは久々だとか。 前菜、向付、椀物、焼き物、煮物、 揚げ物、ざるそば、そばがきのお汁粉。 そして、会長のサービスとして、 あずきご飯を1椀ずついただきました。 私は、 昨年10月から、 利久庵さんでお仕事をさせていただいています。 そこで驚いたことの1つは、 夜、お1人でお出でになる女性のお客様が、 お酒と、懐石料理を召し上がっておられること。 しかも、その常連さんがたは、 数日おきにいらっしゃる。 正直、そういうシーンを拝見するたびに、 「かっこいいなぁ~。 私もあんなふうにいただいてみたい」 と思いながら、お仕事をさせていただくことも。 ふつう、おそば屋さんのコース料理は、 日本酒にあうお酒のおつまみのようなものが多い。 厚焼き卵、もずく酢、焼き鳥……などなど。 しかし、利久庵さんには、 職人さんが10人以上いらっしゃり、 それぞれの分野を担当なさっておられます。 そのため、お料理がどれも美しい。 お客様が 「うわ~。おいしそう~」と、 おっしゃるたびに、 従業員もうれしくなってしまいます。 御年85歳の会長がおっしゃるには、 昔、常連さんのお客様にお誘いを受け、 「お茶席」にいらしたことがあるそう。 そのときにいただいた「茶懐石」に感動なさり、 「そばに合う食事は、これだ!」と。 会長曰く、 「そばにあう食事は、シンプルがベスト。 茶懐石のスタイルが、 うちには合う、と思ったんですね」と。 会長はさっそく その茶懐石をつくっていた料亭で2年間修行をなさり、 ご自身のお店でも 「茶懐石」をスタートなさったのだとか。 その料亭こそ、 日本を代表する、「辻留」(つじどめ)さん。 京都が本店。 京都のお寺さんに出張をして 職人さんたちが、「茶懐石」をつくって お出しするというスタイルであるとか。 (いまから20年以上前、 管理栄養士の大先輩から 「『辻留』さんのお料理を学んだほうがいい」 とお聞きして、 「辻留」さんが主宰されている お料理教室に数年間通っていました。 そのご縁で、いまも、ときどき、 栄養士さんたちとごいっしょに、 さて、 利久庵に何度か通ったことがある栄養士さんからは、 「だから、ここのお料理はそばはもちろんですが お料理がおいしいのですね。 お料理の基本に『辻留』さんの心があるんですね」 と、おっしゃっていたことも一同おおいに納得しました。 「そば前」というコトバは、 関西では聞いたことがありませんでした。 「そば前」とは、正式名称ではないようですが 「おそばの前にいただく一品料理たち」 のことを指すようです。 その証拠に、 《利久庵》のお料理は、 定番のお料理はもちろんあるものの、 毎月、お品書きが変わるので、 常連さんたちは、それも楽しみのご様子。 そば前のお料理を お酒とともに、 ゆっくりいただくので、 おそばの盛りは、少なめ。 それが“大人”相手の このお店の流儀なのでしょう。 今回は2階席でしたが、 1階席でも懐石料理はいただくことができます。 私がこの、《利久庵》でうれしかったのは、 ケイタイを見ながら、 時間をつぶしているお客様が ほとんどいらっしゃらないこと。 忙しい時間帯は、 相席もあるのですが、 相席の方どうし、いつのまにか、 楽しそうにお話しなさっておられるのです。 「ああ、こういう風景が残っているなんて いいお店だなぁ」と思ってしまいます。 大橋先生がおっしゃるには、 「昔は、そば屋の配達の人が、 家主が病気であったり、 亡くなっていたりすると、 第一発見者になったものですよ」 「食べ終わった、せいろが出ていないと、 配達する人は、 『なにかあったな』となるでしょう」 おそばが、日常生活の中にぴったり入っていたとか。 会長のお話、大橋先生のお話、 ゆったりした時間で 私たち、13時30分から16時まで おいしくそば懐石をいただくことができました。 地元に愛されて、 横浜を代表する老舗のそば店。 会長のお話を楽しみになさって いらっしゃるお客様も多いのも特徴。 85歳の会長が、 毎日お店に出て、 お客様とのコミュニケーションをとっておられる姿勢は、 他では、なかなか見かけることができないこと。 そうそう、 各テーブルに置いてある七味唐辛子にも このお店のこだわりが見られます。 江戸時代に創業した 浅草が本店の《やげん堀》のもの。 日本三大七味の1つとして知られています。 香りがフレッシュで、 これをいただくと、 「七味唐辛子ってこんな味だったの」 と、おそばがさらにおいしくなる。 大橋先生が最後に、 「こんなお店がいまも残っていることがすごい」 と、おっしゃっていた理由がよくわかりました。 栄養士が各地の老舗の「食」にふれあうことで、 日本の食文化の深さが見えてきます。 今回の参加者は、 遠くは、山口県からの方も。 日本の「食」のプロフェッショナルである栄養士仲間と、 これからも、「食文化研究会」を通して、 各自の職場、組織、地域、家庭、そして 日本に恩返しできるようになれば……と願っています。
by palmarosaK
| 2024-02-05 21:21
| 食文化研究会
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