カテゴリ
全体 食コーチング アクションクッキング 文章教室 食ジム コミュニケーション研究会ひろしま 身だしなみ 写真教室 絵手紙 『エンパル』 歩コム チャーミングセール 日本体操祭 首里城 輪読会 日本国紀 ハウステンボス 人生100年時代 京都 食の地図 野毛山動物園 女子栄養大学 加計呂麻島 ターシャ・デューダ 影山なお子 連載 フェイス・ストレッチ 「講話力」強化セミナー 座間味島 国立劇場 日本病態栄養学会 リーダーシップゼミ 「給食だより」セミナー 食育 海からの贈り物 日本丸 メイクセミナー ディズニー・シー 横浜マリンタワー マラソンセミナー 開業栄養士 企業研修 嚥下障害 ハワイ パルマ キャリアアップ サロン 日本体育大学 栄養士のための話し方セミナー 落語・寄席 廣瀬淡窓 ダイビング 東畑朝子先生 映画鑑賞 亀石早智子先生 平塚らいてう 摂食障害 メタボリック・バスターズ パシフィックビーナス 英会話 商標登録 ストレスとモチベーション 大橋禄郎先生 歯医者さん 特定保健指導 坂東眞理子さん ANA パルマローザサークル 岡山県栄養士会 肯定的指摘、肯定的問いかけ 摂食障害 東京都栄養士会 保育園栄養士 東京療術学院 兵庫県姫路市 マライエ・フォーゲルサング 福岡県栄養士会 マイコーチ 九州女子大学 伊勢原市役所 三重県栄養士会 長崎県栄養士会 シェリロゼ 岡山県栄養士会 クリストファー先生 東京都 北区 日本女子大学 ライトシューズ ホテルニューグランド 山の手ロータリークラブ 一般体操指導員 横浜・元町 アンチエイジング 日本糖尿病学会 臨床検査技師のための「食コーチング」 青森県栄養士会 うさぎやのどら焼き NY 高知県栄養士会 愛知県栄養士会 林文子さん 日本栄養士会 PEACH 厚木 スポーツ栄養士 デパートで食事相談 岩波ホール 鷲尾絖一郎 糖尿病ネットワーク 魅力的な応え方100本ノック 影山なお子 研修会 日本橋 埼玉県栄養士会 アベックラーメン 三溪園 大阪府栄養士会 栄養士のためのライフデザイン 100円ショップの食コーチングマインド 本多京子先生 上野動物園 赤穂浪士 ホテル「トアロード」 フリマ 語学留学 読書 元町公園プール 自転車 熊本合宿 スケジュール 多摩動物園 聖マリアンナ東横病院 富士山 立ち居振る舞いセミナー ぶらパルマ 宗像伸子先生 「問いかけ」100本ノック 徹子の部屋 ホテルライフ ステイ・ホーム 神奈川県栄養士会 オンライン食事相談 mizutori 鷲尾絖一郎 ジョージア映画 デコパージュ ドナルド・キーン 映画鑑賞 食文化研究会 以前の記事
2024年 03月 2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 more... フォロー中のブログ
最新の記事
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
「クロワッサン」、「パリ」、そして「ジャンヌ・モロー」という 3つのキーワードに惹かれ、 9月1日映画の日に鑑賞しました。 邦題「クロワッサンで朝食を」。 http://www.cetera.co.jp/croissant/ 観客の多くが 50代以上と思われる女性。 受付で65番という 整理番号を渡されての入場となりました。 この映画は、 エストニア出身の≪イルマル・ラーグ≫監督が 50歳を過ぎてパリにやってきた ご自身のお母様の経験をもとにした脚本なのだそうです。 その母親・アンヌをエストニアを代表する女優 ライネ・マギが演じています。 スクリーンでこの女優さんを観たのは 私は初めてでした。 お金はあっても孤独で 気難しく老いて身勝手な フリーダ役を演じた フランスを代表する大女優、 ジャンヌ・モローが ライネ・マギのことを 「彼女はまさに発見です。すばらしい女優! フランス語が話せるわけではなく、 英語も満足ではないけれど、 会ってすぐに親密に、深く心からの対話を交わすことができた」と、 賞賛したといいます。 物語前半の舞台は雪深いエストニアの田舎町。 アンヌは老人ホームに勤務していましたが、 母親の介護のために退職しました。 2年間介護をしてきた母が 息をひきとったときには、 心身ともに疲れ果てていました。 夫とは12年前に離婚。 子どもたちも巣立ち、 これからどうしようかと途方にくれているとき、 パリで仕事をしてみないかという電話がありました。 パリで暮らすエストニア出身の 老婦人フリーダの世話係を探しており、 フランス語ができるアンヌが適任ではないかと 元職場の老人ホームから打診されました。 空港に出迎えてくれていたのは、 カフェのオーナー・ステファン。 かつて老婦人の愛人であり、 カフェを出してもらったことが後でわかります。 アンヌはフリーダに 「あなたの世話なんかいらない。 私にはステファンがいればいいの」と 抵抗されながらも 家政婦を務めることになります。 ステファンがときどき フリーダの自宅を訪れるシーンがあります。 淡いベージュ色の 上品なマニキュア、 白の襟が金髪によく似合う シャネルの洋服に身を包んだフリーダ。 ステファンに甘えながらも、 ネイルをはじめ身だしなみには手を抜かない フリーダのかっこいいこと! さて、フリーダの朝食に スーパーで売っている 袋詰めにされた クロワッサンを出したアンヌ。 フリーダは「これはクロワッサンではない! 本物のクロワッサンはパン屋でしか 手に入らない」と激怒します。 アンヌはパン屋に並び、 焼き立てのクロワッサンを買い、 翌朝フリーダに朝食としてサーブします。 「おいしい!やればできるじゃない!」と フリーダはアンヌを褒めます。 パリジェンヌ、パリッ子の 食に対するこだわりを 見ることができた貴重な1コマ。 食の価値観は人それぞれ……。 それでもフリーダが、長年続けた食習慣を アンヌがすぐに受け入れたこと、このあたりから、 アンヌとフリーダの関係が 変わってくることを観客は見逃しません。 フリーダの朝食は実にシンプル。 クロワッサンとポットサーブの紅茶のみ。 シンプルゆえに、 クロワッサンは サクサクっと歯ごたえのある、 香ばしいものでなければならない、 シンプルゆえに、 紅茶は最高においしい淹れ方を マスターしなければならない……。 フリーダがいかに裕福であるかは フリーダーの住む パリの高級住宅街16区という場所や、 彼女の着ている服が語ってくれます。 無造作に家の中でも シャネルの服で歩き回るフリーダ……。 「1930年代に、誇り高く働く女のために 生み出されたココ・シャネルのスーツは 頂点に達した女だけに許される。 シャネル・スーツとジュエリーが この映画では実に効果的に使われている」と、 フランス文学 エッセイストの村上香住子氏が 指摘しておられるように、 これらシャネルの洋服は、 その人物像をつくりあげるために ジャンヌ・モローの私服が使われたと聞きました。 親子ほどの歳が離れた アンヌとフリーダ。 フリーダがアンヌに心を少しずつ 開くシーンの1つが印象に残っています。 カーキ色のくすんだ、 誰の目から見てもくたびれたアンヌのコート。 夜な夜なアンヌはフリーダが寝静まった後、 パリの街に繰り出しパリ見物をします。 パリに着いたばかりのころは 自分の服装にはまったく関心がなかったようですが パリの街でであった人、風景、そしてパリそのものが アンヌの視野を広げてくれます。 夜、ショーウィンドーに映る自分と そこに飾られている服を覗き込むフリーダは、 とてもチャーミング。 これから自分の人生がどんなふうに広がるのかを 興味深く眺めているその姿が少女のようでした。 フリーダは自分のワードローブの中から コートをアンヌに与えます。 自分の服を気前よく誰かにあげるという行為。 自分のたいせつにしている衣服を たいせつな相手に着てほしいという そのメッセージ(コート)を 身にまとった瞬間 アンヌの顔が輝きだすのです。 くすぶった衣服を着ていると、 表情、姿勢、考え方、人生までくすぶったものになってしまう。 パリに来るまでのアンヌは生活に追われて 服装に構う余裕すらなかったという 演出を私たち観客は衣服から読み取るのです。 映画は こうした人々の日常の喜び、悲しみ、怒り、を 淡々と描き続けます。 フリーダを演じるジャンヌ・モロー。 御年85歳と聞きました。 スクリーンのジャンヌ・モローは、 ジャスミンやイランイラン、 チュベローズのような濃厚で甘い香りと ジュニパー、サイプレス、 シナモンの刺激的なスパイスがミックスされた香りのよう……。 圧倒的な存在感で観るものをひきつけます。 映画の最後、 アンヌの表情が今までとは違っていることを 観客は悟ります。 これから始まるおとなの恋の予感……。 日本ではどうかと現実的に考えるよりは、 ここはフランス・パリが舞台。 非日常を味わうことができる映画で 2人、そして3人のこれからを想像したいと思います。 観終わった後、 焼き立てのクロワッサンと お気に入りのマグカップで たっぷりのカフェ・オレを いただきたくなりました。
by palmarosak
| 2013-09-02 14:13
| 映画鑑賞
|
ファン申請 |
||