文章磨きは自分磨き。

２０１１年の「食コーチング」スキルアップセミナーは、
大橋禄郎先生のご講義で
２月１３日にスタートしました。
（全３回/３月２０日、５月８日）
大橋先生による、
食コーチングスキルアップセミナー研修は２年ぶり。

「文章による食事相談」という趣旨のセミナーとあって
この２年の間にもお問い合わせの多かった研修の１つです。

対象者は、食コーチング研修を修了された方がた。
そのため、食事相談の基本である
「問いかけ」のたいせつさ、食事相談と栄養相談の違い、
健康支援者としての社会的使命なども理解されておられるので
講師の先生にとっても、
お話ししやすい環境なのではないかと思います。

今回は、各地の栄養士会主催の
食コーチング研修を受講された方がたをも対象としました。

テーマは、《健康情報を輝かせる文章力シリーズパート①》
「文章の基本と、文章によるヘルスサポート」。

まずは「ご自分をお料理にたとえて自己紹介をしなさい」
という演習がありました。
ハンバーグにたとえ、
おいしくなるように自分磨きをこね続けたい、
魚介とんこつラーメンという新種のラーメンに
たとえ、いろいろのだしのおいしいところを
相乗効果で出し続けたい、
いろいろの人がいる職場で自分は
よせ鍋の具の１つと、たとえた方などなど
ユニークな自己紹介をお聞かせいただきました。

こんな魅力的な自己紹介ができたら、
どこへいっても大うけでしょう。

また、自己紹介のとき、
自分の職場や職業を卑下するような
方がいなかったことも、今までの食コーチング研修の
成果がいきているように思いました。

大橋先生は、文章といっても、いろいろの文章があること、
自分がどのジャンルの文章をスキルアップさせたいかをまずは明確にすること、
というお話がありました。
↑ＡＮＡの客室乗務員時代からお気に入りの福岡のチョコレートショップからお取り寄せし、みんなでいただきました。
エッセイなのか、論文なのか、
批評なのか、小説なのか、紀行文なのか、などなど、
文章といっても少なくとも１５０ジャンルあるとのこと。

健康支援のためのサポートとして
対面、非対面があります。
対面、電話、ファックス、Ｅメール、手紙、ハガキそれぞれの
利点、弱点など先生にお話しいただきました。

企業や健診センターで、
特定保健健診の文章食事相談をなさっておられる方々に
お話をお聞きしてみると、
「文章食事相談の評価はされたことがない」
「いままで自分自身がそうした訓練をしっかり
受けたことがない人がメールや手紙で食事相談をしているケースが少なくない」
というお声があがります。

クライアントにお送りするメールや手紙での
内容に不備があったとしても、よくできていたとしても
誰からも評価されないまま、仕事をこなしている現状が
少なくないとしたら困ったことです。
先生の８時間にわたるご講義を拝聴して
ますます実感しました。

対面での食事相談と、文章による食事相談とでは
進め方が異なります。そのことを理解しておかないと、
お返事の大半がクライアントが言ったこと（書いたこと）の
復唱に多くのスペースをとってしまい、
肝心の食事相談のスペースが少なくなってしまうケースが
多いようです。

文章による非対面ヘルスサポートの留意点の１つに
１回の分量はＡ４サイズで１ページ以内、
できれば４００字程度（担当者の負担軽減のため）
という項目をお示しくださいました。

こうした大原則が身についていれば、
その組織はある程度、質の良い文章食事相談が
できることでしょう。